チューニング素材として注目される1台!
ランボルギーニは、これまでの12気筒ミッドシップ、アヴェンタドールの後継車として、HPEV(ハイパフォーマンス・エレクトリファイド・ヴィークル)と呼ばれるレヴエルトを発表。それは伝統のV型12気筒エンジンを核とするパワーユニットのレイアウトをはじめ、3基のエレクトリック・モーターを搭載することでゼロエミッション走行をも可能にした、まさに画期的な新型車だ。
エクステリアに目をつけたノビテック
しかしながら多くのランボルギーニ・ファンは、その前作であるアヴェンタドールが残した強烈な刺激と魅力を忘れることはないだろう。それはドイツのチューニングメーカー、ノビテックにとっても同様に言えることだった。
ノビテックはそれを証明するために、特別なアヴェンタドールを作ることを決断した。ベースとなったのは2021年に発表されたLP780-4ウルティマエ。アヴェンタドールの最終モデルとしての役を担ったこのモデルは、純粋に自然吸気のV型12気筒のみを搭載した最後のランボルギーニだ。販売台数はクーペが350台、ロードスターが250台の合計600台。発表前にそのすべてにオーナーが決定していたのは、最近の限定車では驚くべきことではない。
そのロードスター版をベースに選んだノビテックが、まずチューニングの手を施したのはエクステリアのアップグレードだった。風洞実験によって2シーターのアクティブ・エアロダイナミクスに合わせて正確に調整された、ノビテック製のカーボンエアロダイナミクス強化コンポーネントは、アヴェンタドールの最終モデルをさらに爽快な印象へと導いている。
2タイプのリアウイングをノビテックは用意
ノビテックのデザイナーが、華やかな外観だけではなく、最適なエアロダイナミクスを実現するために風洞実験を実施したのは当然のこと。その結果フロントマスクにはエアインテークの上下にひとつずつスポイラーが追加され、さらにサイドインテークには、エアをフロントブレーキに効率的に導くためのテーラーメイドのサラウンドが取り付けられている。
デザイナーのディテールへのこだわりはそれだけではなく、圧巻ともいえるのはそのトランクリッドの造形。高速走行時には一体化されたエアダクトがフロントアクスルの浮き上がりを抑え、操縦安定性の向上に大きな効果を生み出すという。またトランクリッドの上端には、オリジナルのウルティマエよりも長いエアベントが設けられ、よりパワフルに感じるフェイスが演出されている。
サイドビューも実にスポーティな仕上がりだ。リアクオーターパネルのエアインテークは、より多くのエアをエンジンに供給することが可能で、リアアピアランスをさらに華やかにしたいというカスタマーのためには、2タイプのリアウイングをノビテックは用意している。