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【70台限定に試乗!】トヨタ「GRカローラ モリゾウエディション」のおもしろ効果はバツグン! 715万円もあり!?

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TEXT: 西川 淳(NISHIKAWA Jun)  PHOTO: 郡大二郎/トヨタ自動車

内燃機関を操る喜びを十分に味わせてくれる

乗ってみて瞬時にわかることは、GRMNほど乗りづらくないということ。アチラは本格的なコンペティションベースなので、普段使いには“?”な走りの装備、たとえば機械式LSDを遠慮なく積んでいた。確かにこのカローラでもRZからMEへの変更点は大筋でヤリスのGR→GRMNに似ているのだけれど、普段使いの場面で決定的に違っている。あくまでもGRカローラRZの延長線上にあって、極上のホットハッチという印象が先にたった。

その際たるものが乗り心地だ。GRMNヤリスのそれは継ぎ目のない剛体に閉じ込められたかのようで、腹に響く衝撃と相まって息苦しささえ覚えた(もちろんメタボな腹もその要因の1つだが)。GRカローラMEはもちろんガッチリ固められてはいたけれど、角がしっかり除かれている。材料を乱切りしてとにかくぶっ込んだ的なワイルドさの目立つGRMNヤリスに対して、同じような材料が入っているけれども面取りがしっかりなされているように思えた。

意味なくシフトチェンジしたくなる

そうなると俄然、そのパフォーマンスにも親しみが持てて引き出しやすくなるというものだ。緊張感に苛まれることなく、息をつめることもなく、あれこれダイヤルをいじったりして(前後の駆動配分を変える)、じっくり向き合えた。GRMNヤリスで同じことをやろうとすると、やっぱりサーキットにいかなければならない。

パワーアップしてあるとはいえ、ヤリスよりひと回り大きくて重い。6速MTのギア比は同じ、とはいえ、当然ながら加速フィールは異なっている。パシーンと弾かれるように加速したGRヤリスとは違って、一瞬のためから爆発的に力を放出する感覚とでも言おうか。変速のクラッチのつながり感がダイレクトで心地よい。意味なくシフトチェンジしたくなる。GRカローラ モリゾーエディションのシフト周り

意外と言っては開発陣に失礼かもしれないが、GT的に使うこともできそうだ。6速でのクルージングが心地よい。それに速度域が高いところでも専用ダンパーが効いているのだろう、クルマのしっかり感が硬さではなく安心としてドライバーに伝わってくる。

サーキットで試せばまた別物なのだろうけれど、一般道でドライブした限りにおいては、硬派だけれども上質な乗り心地のスポーツカーだった。なのにカローラの形という点が面白い。今どき、ハコのチューニングカーの楽しみを味わわせてくれるモデルなんて、とても貴重だと思う。ベースのカローラハッチバックがよく売れているだけに、おもしろ効果はバツグンだ。

●TOYOTA GR COROLLA RZ “MORIZO EDITION”
トヨタGRカローラRZモリゾウエディション
・車両価格(消費税込):715万円
・全長:4410mm
・全幅:1850mm
・全高:1475mm
・ホイールベース:2640mm
・車両重量:1440kg
・エンジン形式:直列3気筒DOHCターボ
・排気量:1618cc
・駆動方式:四輪駆動
・変速機:6速MT
・最高出力:304ps/6500rpm
・最大トルク:400Nm/3250〜4600rpm
・燃料タンク容量:50L
・サスペンション:(前)マクファーソンストラット式、(後)ダブルウイッシュボーン式
・ブレーキ:(前)ベンチレーテッドディスク、(後)ベンチレーテッドディスク
・タイヤ:(前)245/40ZR18、(後)245/40ZR18

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  • GRカローラの走り
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