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メルセデス マイバッハ新型「EQS 680 SUV」の後席はもはやラウンジ! クローム仕上げのフロントグリルは高級感の演出です

縦方向にスリットを刻むクローム仕上げのグリルを採用

プレミアムSUVの中でも特別な存在感と魅力を備えた一台

究極のラグジュアリーをカスタマーに提供することをコンセプトとした、メルセデス・ベンツのサブブランド、メルセデス・マイバッハから、最上級SUVのGLSをベースとしてEV版である「EQS SUV」を、さらにエクスクルーシブな仕様へとモディファイした「EQS 680 SUV」が発表された。

「良いものは美しくなければならない」という言葉に沿って開発

全長5125mm×全幅2034mm×全高1721mmという(アメリカ仕様は車高が1724mmとなる)ボディサイズは、マイバッハのエンブレムを掲げるには相応しい堂々たるもの。かのカール・マイバッハが残した、「良いものは美しくなければならない」という言葉に沿って開発されたというこのEQS 680 SUVは、確かにそのディテールに至るまで究極的な美しさが貫かれている。

マイバッハにとって、後席のVIPに究極のラグジュアリーを提供すべくSUVを製作したのは、実は今回が初めてのことではない。2017年に誕生したG65ベースの「G650ランドレー」がそれで、このモデルは後席をサルーン同様のリクライニング可能な2人用としたほか、さらにその快適性を高めるためにホイールベースを600mm延長。前席と後席の間にはパーテーションパネルを設けるなど、徹底して後席のパッセンジャーのプライバシーを守るコンセプトが採り入れられていた。

世界限定99台で販売されたG650ランドレーの人気は高く、発売早々にそれはソールドアウトだったようだ。

0−100km/h加速を4.4秒

EQS 680 SUVに話を戻そう。そもそもメルセデス・ベンツEQSと同様のメカニズムを持つEQS 680 SUVは、電費で24.4〜22.5kWh、CO2エミッションはもちろん0g/kmというクリーンなEVである。最大航続距離は600km以上。バッテリーの搭載容量は、ほかのEQSシリーズと同様と考えれば107.8kWhと予想できる。

前後それぞれのアクスルを駆動する2基のエレクトリックモーターの最高出力は、トータルで650ps。最大トルクは950Nmに達し、それによって0−100km/h加速4.4秒、また最高速は210km/hを可能とする。

だがマイバッハEQS 680 SUVの魅力は、もちろんこの運動性能だけにあるのではない。最初に触れた究極のラグジュアリーが、最新のメルセデス・ベンツのテクノロジーとともに実現されているのだ。エクステリアでは、本来EVであるだけにフロントグリルは不要であるはずだが、メルセデス・マイバッハはあえて縦方向にスリットを刻むクローム仕上げのグリルを採用。ボンネット上にはメルセデス・ベンツのスリーポインテッド・スターのエンブレムを輝かせてみせた。もちろんマイバッハらしくボディカラーにツートーンを選択することもカスタマーの自由だ。

オプションで快適なファーストクラス・リアシートに交換することができる

インテリアは豪華でかつ上品な雰囲気に包まれている。植物タンニン革を初採用し、そのなめし工程にはコーヒー豆の殻をなめし剤に使用。洗浄や保存の工程でも塩を使うことなく、それによってシート一脚あたり約45kgの塩を節約することにも成功している。メルセデス・マイバッハは、ラグジュアリーのみならず、サスティナビリティにおいても世界をリードするブランドとなることを望んでいるのだ。

後席にはベンチレーションやマッサージ機能、ネック&ショルダーヒーターが装備されたエグゼクティブシートが前席と同様に採用されているが、これはオプションでさらに快適なファーストクラス・リアシートに交換することができる。

装備内容も素晴らしく、Cピラーに内蔵されるデザイナーズランプやルーフライナーや後席の後ろまで車両全体を貫くアンビエントライティング。これは253個の個別に制御可能なLEDと64個のカラー選択が可能なLEDによるアクティブアンビエントライトとなる。

MBUXリアタブレットや4つの急速充電USB-Cポート、そして2つのHDMIインターフェイスなど、後席に身を委ねるVIPが望めば、動くオフィスとしても完全に機能するメルセデス・マイバッハ EQS 680 SUV。それはプレミアムSUVの中でも特別な存在感と魅力を備えた一台と評してもよいのではないだろうか。

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