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イタリアの国民車「フィアット500」でいつでもどこへでも! 半世紀前のちっちゃなクルマとの暮らしをお届けします【週刊チンクエチェントVol.0】

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TEXT: 嶋田智之(SHIMADA Tomoyuki)  PHOTO: YU/Stellantis

18馬力の500で東西南北・過去未来を行ったり来たり

このターコイズブルーの愛らしいヤツは、世界的にもいくつかしかないフィアット500の私設ミュージアム、名古屋の「チンクエチェント博物館」が所有する1台。そしてそれを日常的に、僕が走らせています。自動車ライターという仕事柄、レポート用の試乗車を預かるときも多々あって、そのときはそっちを優先させざるを得ないし、雨が降ってるときにはサビるのが心配だから極力外には出したくないのだけど、基本、このクルマでどこにだって走っていきます。たった18馬力しかないからやたらと時間はかかるし、古いクルマだから運転はめんどくさい。もちろん予定や予想にこれぽっちもない事態に足を踏み入れちゃう可能性もないわけじゃないです。っていうか、あります。間違いなく。経験上。

この「週刊チンクエチェント」という連載は、このちっぽけなクラシックカーがある暮らしはどんなモノなのか、嬉しいのか、楽しいのか、つらいのか、苦しいのか、疲れるのか、いったいどうすりゃいいのか……などなどを、素直に正直に伝えていくためのモノです。いいことばかり書くつもりはありません。こうしたクルマと暮らすことが素敵なことなのか、それとも厄介なことなのか。それは皆さんが判断してくださればいいんじゃないか? と思うからです。

このターコイズブルーのクルマ自体の今と過去を行きつ戻りつしながら、チンクエチェントやフィアットというクルマやブランドそのものの世界をも行きつ戻りつしながら、静々と地味ぃーに続けていくつもりです。どんな展開になるのか著者である僕自身まったく想像がつかないし、皆さんにとって有益なものになるかどうかもわかりませんが、どうかよろしくおつきあいのほど御願い申し立て奉る、です。

* * *

この連載をスタートさせていただくにあたって、最初にちゃんと皆さんに御挨拶をさせていただきたいと思ったのでした。だから、今回は「第0回」とカウントするべき予告編。コラムを執筆させていただいた『FIAT & ABARTH fan-BOOK vol.7』の発売日である4月24日の午後5:00に配信させていただきました。今後も、毎週月曜日の夕方5:00に公開というカタチで進めさせていただきます。週の始まりの「5:00pm」配信って覚えやすいでしょ。ナニゴトもないことを僕自身はもちろん祈ってますが、よかったら皆さんも一緒に祈ってくださいねー!

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  • 嶋田智之(SHIMADA Tomoyuki)
  • 嶋田智之(SHIMADA Tomoyuki)
  • 『Tipo』の編集長を長く務め、スーパーカー雑誌の『ROSSO』やフェラーリ専門誌『Scuderia』の総編集長を歴任した後に独立。クルマとヒトを柱に据え、2011年からフリーランスのライター、エディターとして活動を開始。自動車専門誌、一般誌、Webなどに寄稿するとともに、イベントやラジオ番組などではトークのゲストとして、クルマの楽しさを、ときにマニアックに、ときに解りやすく語る。走らせたことのある車種の多さでは自動車メディア業界でも屈指の存在であり、また欧州を中心とした海外取材の経験も豊富。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
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