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「HID」と「LED」ヘッドライト交換の正解は? メリットとデメリットをわかりやすく解説、目的に合わせて選ぼう!

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: AMW編集部

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カスタムの代表格HID、これから主流のLED

安全にもドレスアップにも大きく貢献するヘッドライト。そのバルブといえば昔はハロゲンしか選択肢がなかったが、1990年代になると圧倒的な明るさのHIDが主流となり、最近は純正でも社外品でもLEDが人気となっている。今からバルブを交換するならHIDとLED、果たしてどちらを選ぶのが正解なのだろうか。明るさやライフや消費電力など、それぞれの性能を比較してみたい。

明るさ重視ならHID、耐久性ならLED

まず誰もがもっとも重視する明るさは、HIDに軍配が上がると考えていい。明るさを示すルーメンはLEDの約1.5倍と大きな差に感じるが、これは決してLEDが暗くて視認性に劣るというわけではなく、HIDが「とくに明るい」だけであって、LEDでも「十分に明るい」のである。

色はどちらも白がスタンダードだが豊富なバリエーションがあり、保安基準を満たす範囲であれば見た目の好みで選んでいい。ただHIDは経年劣化による色の変化があり、対するLEDの経年劣化はごくわずかという違いがある。

そしてバルブ自体の寿命はLEDが圧倒的に長く、メーカーや製品によって多少の差はあるものの、HIDが約2000時間ならLEDは30000時間~。消費電力も製品により異なるがHIDが35~55W、LEDは12~27Wと少なくエコロジーなのだ。近年の純正ヘッドライトにLEDが多く採用されるのは、長寿命と省電力のふたつが代表的な理由だと思われる。

LEDバルブ

ただしLEDはHIDより消費電力が少ないため発熱も少なく、ヘッドライトに付着した雪が解けにくいというマイナス面もある。寒冷地ならヘッドライトヒーターと併用するのが安全で、純正オプションから社外品までさまざまなアイテムが揃っている。

値段の安さには理由あり! 用途に合わせて選びたい

次は取り付けの難易度について。ハロゲンのバルブ交換と同じ感覚で作業できるのがLEDで、手を入れるスペースさえあればDIY初心者も苦労しないはず。

いっぽうのHIDはバルブ単体だけで点灯させることができず、電圧を制御するバラストや高電圧を作り出すイグナイターなど、いくつものパーツが必要になるため、ある程度の知識がないと難しい。そしてパーツ構成の複雑さは、そのまま工賃にも反映する。

現時点での結論は絶対的な明るさが欲しい人や、雪が多い地域に住む人は発熱量の大きいHID。ロングライフやコストを重視するならLED。ただし最近ではHIDと変わらない明るさを誇るLEDも登場しており、純正ヘッドライトの変遷をみる限りLEDがメインになっていくと思われる。

* * *

最後になったが社外品をインターネットで購入するなら、相場より明らかに安い製品は明るさや寿命といった性能が、有名メーカーより大幅に劣るケースがあるので注意しよう。安いモノにも高いモノにも何かしら理由がある、というのはヘッドライトでも同じなのだ。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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