エンブレム類は新品パーツを確保して美しく輝かせる
量産を想定していない2000GTや、レース活動が中心という印象が強い1600GTに対し、トヨタのツインカム・エンジン搭載車としては本格的な量産を前提として生まれたマークII GSS。
「以前から気になっていた車種だったのですが、友人のツテで手に入れることができました。程度は比較的良好と聞いていましたが、やはりオーナーになってから、あちこち手を入れる必要がありました」
と語る小林さんのこだわりのひとつは、フロントグリルやボディ各部のエンブレム類。
「小さなパーツですが、これらがキレイかどうかでクルマの印象が大きく変わってくるので、クルマが手元に来るのと同時にエンブレム類も新品パーツを確保して、それらを取り付けました」
たしかにこれら新品パーツが、ボディ全体のシャープな印象をより強めているようだ。経年劣化で剥がれてしまうことも多いレザートップ(アメリカではバイナルトップとも)と呼ばれるレザー調の素材が貼られた黒いルーフも、キレイなコンディションが保たれている。この2トーン・カラーも、いかにも当時の上級スポーティカーならではの演出だ。
オーナーの小林さんは、長年地元のトヨタ・ディーラーに勤務していたというトヨタマンでもある。まさに、仕事と趣味が見事にシンクロした、理想的なヒストリックカー・ライフのお手本なのだった。