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3000メートルの高地でゴールデントラウトを釣る! コットンウッドで仲間とキャンプ&ハイキングを楽しみました──米国放浪バンライフ:Vol.31

3000メートルの高地でゴールデントラウトを釣る! コットンウッドで仲間とキャンプ&ハイキングを楽しみました──米国放浪バンライフ:Vol.31

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TEXT: 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)  PHOTO: 牧野森太郎

きれいなゴールデントラウトは大自然からのご褒美?

午後3時、ぼくたちの湖に釣り人がやってきた。盛んにルアーを投げてはいるがヒットの様子はない。釣れる可能性はきわめて低いはずだが、意外と粘っている。戻ってきた彼に話を聞くと、いいサイズの魚が見えているのだという。

本当かな、と疑いながらポイントにいくと、たしかに背びれを出してシャロー(浅い場所)を泳いでいる魚が何尾も見える。しかも、いいサイズだ。もしかしたら、チャンスがあるかもしれない。さっそく夕マヅメにチャレンジするが、ヒットはない。魚はいても活性が低いのだろう。

その晩は3年ぶりに3人で山の食事をし、コヨーテの遠吠えを聞きながら3000mオーバーのキリッと冷たい夜を過ごした。やはり、シエラネバダのバックカントリーは特別だ。ここに戻って来ることができた幸運を感謝した。

ぼくの竿に幸運が訪れたのは、翌日の朝マヅメだった。早起きしてコーヒーを飲みながら水面を注視していると、しばらくしてライズが始まった。さっそくロッドを持って湖畔に走り、キャストを開始。すると、数分後、確かなアタリがロッドをしならせたのだった。

「釣れた! 隊長、カメラ、カメラ!」AKIRA隊長を大声で呼びながら、慎重に魚をランディングした。立派な魚体のきれいなゴールデントラウトだった。世界中でここでしか釣れない、金ピカの魚。アングラー憧れの一尾だ。まさにここまで頑張ったご褒美をもらった感じだった。

7月15~16日 ローンパイン近郊のキャンプ場

山から降りるとAKIRA隊長夫妻はロサンゼルスに向かい、ぼくは町の近くのキャンプ場にチェックイン。プロパンガスを補充し、コインランドリーで洗濯をし、カフェでビールを飲み、溜まっていた仕事に集中した。

日中は焦げるほどの強烈な暑さだが、夜から朝方にかけては快適な涼しさに一変する。ぼくはそのキャンプ場に2泊し、3日めの早朝にロサンゼルスを目指すことにした。なんとなくローンパインの町が好きになっていた。

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  • 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)
  • 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)
  • アウトドア誌、ライフスタイル誌などの編集長を経験。2001年にアメリカでキャンピングカーを購入して以来、国立公園を訪ねることをライフワークとする。著書に『アメリカ国立公園 絶景・大自然の旅』『自分自身を生きるには 森の聖人ソローとミューアの言葉』(ともに産業編集センター)がある。カリフォルニア州シェラネバダ山脈のジョン・ミューア・トレイルを計30日かけて踏破したレポートがデルタ航空機内誌「sky」に掲載され、カリフォルニア観光局のメディア・アンバサダー最優秀賞を受賞。
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