どこまでもバイクが主役
ゴールデン・ウィーク初日となる4月29日(土・祝)、朝から好天に恵まれ、早朝から会場には多くのライダーが愛車に乗ってやってきた。ライダーだけではなく、クルマでやってくる家族連れや、スクールの送迎車から自転車まで、それぞれが自身のヘルメットをもって来場する。
このイベントならではの企画が、このファインモータースクールの敷地内にある、いわゆる教習所のコースを走行する「ゆっくり体験試乗会」と名付けられた試乗会。500円(消費税込/事前予約制)でいろいろなバイクを一日乗り放題という企画だ。先導付きで数台が連なって走行するわけだが、コースはクローズドであるし、同じコースでいろいろ乗り比べることができた。
試乗車種は、いわゆるメーカー系やショップ単体の試乗会となると車種バリエーションが偏るものだが、ここでは、国内4メーカーやハーレー・ダビッドソンをはじめ電動バイクまで、その車種は33種にも及んだ。排気量もさまざまなため、大型車両と中・小型車両で2つのコースが設定されている。参加者は希望車種の列に並び、順番を待つ。もちろん列に並ぶのは必至だが、それでも一日何台でも乗り放題というのは魅力だ。
試乗会を楽しめるのは、そんなバイクを知るライダーだけではない。このイベントはバイク免許の有無はもちろん、年齢や性別に関係なくバイクを楽しめること。教習所であるから、そのあたりもしっかりフォローしている。まだ2輪免許を取得はしていないものの、バイクに乗ってみたいという予備軍を対象とした「プレライダースクール(14歳以上の2輪免許を所持していない人)」である。
そして大型バイクの免許を持っていないライダーに向けて「大型バイク体験(小型・普通2輪MT免許所持者対象)」という無料の体験会も用意された。ファインモータースクールの教習車両を使用して、さらにサポーター(インストラクター)がつきっきりで丁寧に指導。また、小学生以上を対象にした「こどもバイク体験(500円/回)」も開催され、会場にやってきたすべての人がバイクを楽しめる、という時間となっていた。
会場内には地元埼玉県内の企業を中心にしたブース出展も。バイクショップやパーツやアクセサリーを取り扱うショップをはじめ、埼玉県警察や自衛隊埼玉地方協力本部、首都高速道路&NEXCO東日本のはたらくバイクなど29社が出展。飲食ブースもあって、家族連れでもしっかり楽しめるようになっていた。
昼休みと「ゆっくり試乗会」終了後の2回にわたって、教習コース内の特設コースでは「トライアルデモ&ライディングアドバイス」なる目玉イベントも開催となった。この「まるごとバイクフェス」にゲストとして初回から参加している、地元埼玉県出身でトライアル国際A級クラスに参戦する本多元治選手(#1 Fine&OragaValleyTrials/Honda RTL301R)と、このファインモータースクールの社員でありながら、同時にトライアル国際A級スーパークラスに参戦する武井誠也選手(#8 HRCクラブ関東SWまるやまwith Fine motor school/Honda RTL300R)が登場。ファインモータースクールのグラフィックが施された車両で数々の技を披露してくれた。
参加無料のチャレンジ走行会
このイベントの締めくくりとなるのが「チャレンジ走行会」である。これは、自分のバイクでコースを走行することができ、しかも参加は無料である。先導車はいるものの、なかなかのハイペースで20分間のセッションを走りっぱなし、である。教習所のコースは市街地をイメージしたコースではあるものの、狭いクランクなども組み合わせたコースをガンガンに走るってことはそうそうない。さらに、展示されていた埼玉県警察の白バイや自衛隊偵察バイク、道路公団の黄バイクも一般参加車に混じって走行をするという楽しい時間となった。
リーズナブルで、バイク好きが一日しっかり楽しめるイベント。GWにバイクをたっぷり楽しめなかった、というライダーで、このイベントへの参加経験がないのならば2024年の4月29日(祝)を空けておくことをお勧めする。