今宵のお題は、BMW「M4GTS」です
伝説のブローカーと美女のセールスレディが、毎回注目の中古車をピックアップ。ふたりのトークを読めば、現在の中古車相場や購入ポイント、クルマの来歴までわかります。第10回目は、BMW「M4」でもサーキット走行に主眼をおいた「M4GTS」をお届けします。
サーキットへ自走して、サーキット走行を楽しむM4
東京ベイエリアに一軒のガレージがひっそりと建っている。このガレージの主は、かつて伝説のスーパーカーディーラーと呼ばれたブローカー。若き日には首都高アタックやゼロヨンで鳴らした猛者だったという噂もあるようだ。
そんな彼の部下は、うら若きナゾの美女。彼女はクルマについてはまったくの素人ながら、ウンチクを垂れるばかりの社長の代わりに、天才的な営業センスと昭和&平成スタイルのトークで次々と入庫するクルマを売りさばいていく。
社長「ほら、以前F32のM4クーペ借りてきたとき、もっとチューンドカーっぽいM4に乗せてやるって言っただろ。ジャーンッ!これがBMW M4GTSだっ!」
美女「なんか物々しいビーエムですね……、羽根がついて」
社長「派手なルックスには、それ相応の意味があるってコトさ。ちょっと、この辺ひと回りしてきたら?」
美女「え~、スタンダードのM4クーペもすごかったんだから、チューニング版でもそんなに変わらないでしょ……」
~翌朝~
社長「結局、一晩中走ってたのね……(苦笑)」
美女「だって、スッゴく愉しかったんですもの……」
社長「そうだろう」
美女「べつに社長がドヤ顔するトコじゃないでしょ!」
社長「2015年の東京モーターショウでワールドプレミアされた時から、狙ってたんだよな~。昔、俺のM3がまるで歯の立たなかったスープラやGT-Rと同じ、直6ツインターボってだけでもM4には興味津々だったんだけど、コイツはさらにレーシングカーさながらの仕立てだったから。でも、当時は限定モデルの購入権なんて夢のまた夢だったんだ」