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確かな強さで悲願の年間王者戴冠を目指す「Astemo NSX-GT」に注目【SUPER GT 2023 Teams】

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TEXT: 廣本 泉(HIROMOTO Izumi)  PHOTO: 近藤浩之/GTA/本田技研工業

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安定した強さを見せる強豪チーム

日本を代表するGTレースとして、海外でも人気の高い「SUPER GT(以下、スーパーGT)」。GT500クラスはトヨタ/ニッサン/ホンダの3メーカーがしのぎを削っている。今シーズンはトヨタ「GRスープラ」が6台、ニッサン「フェアレディZ」が4台、ホンダ「NSX」が5台参戦している。今シーズンを戦う15台のなかから、今回は17号車Astemo NSX-GTで戦う「Astemo REAL RACING」を紹介しよう。

2023年シーズンは悲願の年間王者戴冠を目指す

REALの走り

国内トップフォーミュラや全日本GT選手権、DTMなど国内外で活躍した金石勝智が2003年に設立したチームで、2007年よりホンダの有力チームとしてスーパーGTのGT500クラスに参戦。2010年には初優勝を獲得したほか、2020年にはシーズン2勝をマークするなど、絶えず最前線でトップ争いを演じてきた。

2022年もAstemo REAL RACINGは素晴らしい活躍を見せており、塚越広大/松下信治の17号車は、第7戦のオートポリスを制したほか、第3戦の鈴鹿、第5戦の鈴鹿で2位入賞。第6戦のSUGOでノーポイントレースを演じたことによりタイトル争いから脱落したが、ずば抜けたパフォーマンスを披露していた。

2023年もドライバーのラインナップは変わらず、2009年よりGT500クラスに参戦しているベテランの塚越、2021年よりGT500クラスへステップアップし、2022年はニッサンの雄、TEAM IMPULからホンダ勢の同チームへ移籍した松下を起用。ふたりのコンビネーションは2年目を迎えて熟成の域にあるほか、監督、チーフエンジニアとチーム体制にも変更がないことから、昨年の経験を活かしたレースオペレーションが行えることだろう。

ドライバーのふたり

主力モデルのホンダNSX-GTも完成度が高く、予選でのスピードはもちろん、決勝での安定性もクラストップレベルにあると言っていい。2024年よりホンダ勢の主力モデルはシビックへ切り替わることから、ラストイヤーとして各ラウンドでトップ争いの鍵を握るはずだ。

残念ながら2023年の開幕戦・岡山では土曜日の公式練習で12位と苦しい立ち上がりを強いられたほか、午後の予選でも13位に失速した。それでも日曜日の決勝では粘り強い走りを披露し、7位に入賞。苦しいながらもドライバー部門、チーム部門で貴重なポイントを獲得したことからも同チームの「強さ」が窺い知れるだろう。続く第2戦富士では、予選8位からのスタートながら、決勝では3位表彰台を獲得している。

もともとREAL RACINGはホンダ勢のなかでも一発の速さに定評のあるチーム。全てが噛み合えば、17号車が予選から圧倒的なスピードを見せる可能性が高いだけに、2023年もトップ争いの鍵を握るキーチームとして17号車の動向に注目したい。

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