ガラッとキャラ変してしまったEP3シビック・タイプR
ホンダ「シビック・タイプR」では2代目のEP3。シビックで初のタイプRとして鮮烈なデビューを飾ったEK9が、5ナンバーのボディに1600ccという伝統を受け継いだのに対し、EP3はイギリス生産の輸入車という扱いなうえ、5ナンバーのままとはいえ100kg近く増量された。
エンジンも排気量が2000ccで従来のシビックとはキャラクターが大きく転換し、長い歴史を誇るワンメイクレースもシビックからDC5「インテグラ・タイプR」に変更。そのため往年のファンには不評で、販売台数も歴代シビック・タイプRで最少に終わったが、色眼鏡を外して見ればインパクトこそ薄いものの性能はタイプRの名に恥じない。
215ps/20.6kgmのエンジンはDC5に次ぐスペックであり、海外のレースやラリーでは大いに活躍しており現在も根強い人気だ。なおタイプRとしてはタマ数がもっとも少ないのに反して、中古車の相場は100万円~と歴代タイプRに比べて極端に安い。
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ノーマルのまま大切に乗るにせよチューニングのベースにするにせよ、コストパフォーマンスに優れたスポーツカーであることは確実だろう。ココで紹介したS14シルビアにR33スカイライン、FFレビン&トレノにEP3シビック・タイプRは、先代モデルが偉大すぎるせいで陰に隠れがちである。だが、いずれも見劣りしないポテンシャルと魅力を持っているのだ。