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「スカイライン」「シルビア」「シビック」の不人気モデルが再評価。今こそ乗ってみたい懐かしの国産スポーツカー覚えてますか?

AE92レビン・トレノ

カローラレビン(手前)とスプリンタートレノ

当時は残念な意見も聞こえた悲しき名車たち

高いポテンシャルを有しているにも関わらず、正当な評価を受けたとはいえないクルマたち。とくに先代モデルが大ヒットしたスポーツモデルは、進化したはずの部分がネガティブに捉えられ、販売も不振なまま終わったケースは少なくない。しかし、公正な目で見ると悪くないどころか、十分すぎるほど魅力的なクルマも多いのだ。

ドリフト人気で現在は高い人気のS14シルビア

まずはドリフトの黎明期を支えた名車、日産S13「シルビア」の後継機であるS14。3ナンバー化で大柄になったボディと丸みを帯びたエクステリアが不人気の主な理由だった。だが、エンジンはターボが205psから220psに向上し、NAも140psから160psと大幅にアップしている。

延びたホイールベースと拡大したトレッドはコントロール性や安定感に貢献しており、外装はマイナーチェンジで直線を多用するエッジの効いたボディラインに生まれ変わった。

走りの面では低い評価が下されたワケではなく、チューニングパーツの豊富さもS13と変わらず。結果として現在でもドリフトを中心に、人気車のひとつとして愛され続けている。

ボディの大型化だけで敬遠したファンも多かったR33スカイライン

日産では同じ年代のR33「スカイライン」も不遇をかこったモデルだ。先代のR32は説明するまでもないGT-Rだけでなく、GTS系も比較的リーズナブルなFRとして人気だった。

ところがR33になると大きく重いボディが与えられ、エンジンも自主規制で280psのままだったことも影響し、長らく失敗作という不本意な烙印を押されたままだった。

しかし長いホイールベースは優れた高速安定性に直結し、パワーこそ変わらずだがECUなど細部は着実な進化を遂げ、モータースポーツでの活躍も決して他のGT-Rに見劣りしない。

16年ぶりの復活で強烈すぎるインパクトを放つBNR32と、第2世代を締めくくるBNR34に挟まれた悲運の名車と言っていいだろう。

前輪駆動となったカローラレビン&スプリンタートレノ

FFではトヨタAE86「レビン」&「トレノ」の後を継いだ、AE92以降も正しく評価されたとは言い難い。エンジンはモデルチェンジのたび高性能化され、サーキットでの速さやレースの戦績もまったく遜色ない。だが、駆動方式がFRではなくなったという点がマイナスとなり、AE86ほどの人気を獲得できずに生産を終えてしまった。

ただし、乗ってみれば分かるがAE92/101/111はきわめて優秀なFFスポーツであった。とくにAE111は熟成された165psの20バルブ4A-GEをコンパクトなボディに搭載し、ホンダ「シビック」や三菱「ミラージュ」と一緒に1600ccクラスのモータースポーツを華やかに彩った。

ガラッとキャラ変してしまったEP3シビック・タイプR

ホンダ「シビック・タイプR」では2代目のEP3。シビックで初のタイプRとして鮮烈なデビューを飾ったEK9が、5ナンバーのボディに1600ccという伝統を受け継いだのに対し、EP3はイギリス生産の輸入車という扱いなうえ、5ナンバーのままとはいえ100kg近く増量された。

エンジンも排気量が2000ccで従来のシビックとはキャラクターが大きく転換し、長い歴史を誇るワンメイクレースもシビックからDC5「インテグラ・タイプR」に変更。そのため往年のファンには不評で、販売台数も歴代シビック・タイプRで最少に終わったが、色眼鏡を外して見ればインパクトこそ薄いものの性能はタイプRの名に恥じない。

215ps/20.6kgmのエンジンはDC5に次ぐスペックであり、海外のレースやラリーでは大いに活躍しており現在も根強い人気だ。なおタイプRとしてはタマ数がもっとも少ないのに反して、中古車の相場は100万円~と歴代タイプRに比べて極端に安い。

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ノーマルのまま大切に乗るにせよチューニングのベースにするにせよ、コストパフォーマンスに優れたスポーツカーであることは確実だろう。ココで紹介したS14シルビアにR33スカイライン、FFレビン&トレノにEP3シビック・タイプRは、先代モデルが偉大すぎるせいで陰に隠れがちである。だが、いずれも見劣りしないポテンシャルと魅力を持っているのだ。

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