希少なGTのなかでもさらに特別なカーボンシリーズ
そのセカンド・ジェネレーションのフォードGTの中でも、さらにスペシャルなモデルといえるのが、2018年モデルで追加された新バリエーションの「カーボン・シリーズ」だった。
それはスタンダードなGTとコンペティション・シリーズの中間に位置するキャラクターを持つもので、ボディパネルをはじめ、フロントスプリッターやリアディフューザー、アンダーボディシールド、リトラクタブルウイングなど、エクステリアのほぼすべてをカーボンファイバーで製作したもの。
さらに20インチ径のカーボンファイバー・ホイールやチタン製のエグゾーストとホイールナット、さらにはポリカーボネイト製のリアハッチなどが採用され、標準のGT比で約18kgの軽量化が実現した。
なんと1億円超えでの落札に
今回RMサザビーズのアメリア・アイランド・オークションに出品された2020年式のカーボン・シリーズは、ミシガン州のディーラーから新車でファースト・オーナーに納車されて以来、わずかに98.2マイル(約150km)しか走行していない新車同然のコンディションという個体。
カーボン・シリーズのベース価格に加えて、カーボンブルーグラフィック・パッケージなど、さらに3万7500ドル相当のオプションが選択されており、新車価格は64万1340ドルという圧倒的な数字になったという。それに対してのオークションでの落札価格はじつに105万ドル(約1億3755万円)。セカンド・ジェネレーションのフォードGT、しかもさらにレアなカーボン・シリーズは、まさに投資の対象とも言わんばかりの高騰ぶりを見せているのだ。