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伝説の軽カー「ABCトリオ」の現在の相場は? 「カプチーノ」オーナーが「ビート」「AZ-1」の中古車購入ポイントを語ります

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: AMW編集部

【スズキ カプチーノ】できるだけ年式の新しい個体を選びたい

最後はカプチーノ。レイアウトはオーソドックスなFRで、ルーフは3ピースの脱着式。エンジンは前期型がF6Aターボで後期型がK6Aターボとなる。軽自動車で初の4輪ダブルウィッシュボーンを採用した足まわり、ボンネットやルーフをアルミ製にすることで軽量化したボディ、4輪ディスクブレーキと細部に至るまでの贅沢な作りが魅力だ。車重はABCトリオで最軽量の690kg(後期型)と、AZ-1(720kg)とビート(760kg)を凌駕している。

フルチューンを目指すなら鋳鉄ブロックで頑丈なF6Aと言われるが、個人的には少しでも年式が新しいK6Aの後期型を勧めたい。なお中古車の相場は前期型or後期型よりも、現車のコンディションによって左右され、大部分は60~120万円の間に収まる模様。価格とタマ数から買いやすさはビートとカプチーノが同じ程度、AZ-1だけが飛び抜けて高額で選択肢も少ないという現状だ。

カプチーノ

補修部品は社外品をうまく活用していきたい

純正パーツはビートが前述のとおり一部とはいえ再販、しかしカプチーノとAZ-1はちょっと厳しい状況だ。筆者のカプチーノもレストアの真っ最中だが、重要保安部品はともかく内外装はほぼ全滅。幸いなことに社外パーツはまだ生産されているので、オリジナルにこだわらなければキレイに仕上げることも、チューニングしてガンガン走らせることも可能だろう。

いずれにせよABCトリオを購入して維持するには、それなりの出費や手間を覚悟する必要がある。ただし今後こんなクルマが世に出る可能性は低いだろうし、どれを選んでも苦労した分の満足感と楽しさは得られるはず。中古車は減るいっぽうで価格の下落も考えにくいので、欲しいなら躊躇している余裕はないかもしれない!

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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