レースでの934&935の活躍も人気を加速
そして必ずと言っていいほど、「930ターボをレース車に近くしたのが934ターボで、934ターボをベースとしたグループ5カテゴリー用のレーシングカーが935ターボ」という解説も添えられていた。この3台が並んで語られるときは、シルバーの930ターボ、オレンジ色の934ターボ、マルティニカラーの935ターボという組み合わせが定番だったので、この文章を読んで、そうそう、そのカラーリングだった! と懐かしがってくれる自動車趣味人が山ほどいるはずだ。
ちなみに、プライベートチームに市販するグループ4カテゴリー用のレーシングカーが934ターボで、ワークスチーム/サテライトチーム/プライベーターが世界メーカー選手権などを戦うためのレーシングカーが935ターボであった。だが、子どもたちにしてみれば、そのような国際自動車連盟の規定は難解だったので、934ターボと935ターボの大迫力ぶり&輝かしい戦績もナイスアシスト状態となり、930ターボの好印象につながったのである。
今でも手をかければ本来の性能をきっちり発揮
930ターボは現在もカーマニアのコレクターズアイテムとなっており、2022年5月にRMサザビーズが開催した「MONACO」オークションではグリーンの1976年式ポルシェ930ターボが30万313ユーロ(当時レートで邦貨換算約4000万円)で落札された。ポルシェは各部をリセットすれば往年のモデルも本来の性能をきっちり発揮してくれるので、4速MTを駆使し、イタリアン・スーパーカーをカモってみるというのも一興だろう。
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