水分や塩分の補給も忘れずに
同じくレーシングカーを参考にするなら、ドリンクシステムと呼ばれる給水装置も面白い。車内に取り付けた飲料のボトルからホースを運転席まで引き、簡単な操作で飲むことができる。
あとはモータースポーツに限った話ではないが、水分と塩分の補給およびシッカリとした体調管理。前日の寝不足やお酒の飲み過ぎなんてもっての外だし、当日は食事もちゃんと摂ってほしい。
ここまで完璧に対策したと思ってもダメなときはダメ。筆者は真夏の耐久レースで2時間ほど連続ドライブした際、暑さが急に寒気へと変わり即座にピットインした経験がある。気温がスタートの時点で35℃を超えていたこともあり、いつも以上に体調の変化に気を付けていたおかげで、事故もなく無事に次のドライバーへ交代できたが、降りた後は自力で立つのが難しいほど消耗していた。
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このように暑さはクルマにとってはもちろん、人間にとっても大きなリスクとなる可能性がある。開けられる窓をすべてオープンにするのは基本中の基本と考え、場合によってはウインドウネットやクールスーツなどを活用。さらにドライバーの服装や体調にも十分すぎるくらい配慮し、エアコンを使ったり走行を中断しての休憩も辞さない。夏のサーキットを安全に楽しむためにも、考えられるだけの対策は取っておくべし!