ちょいワルオヤジに人気だった日産セドリック/グロリア グランツーリスモ
1990年代までの日産はやんちゃなクルマ作りが得意だった。スポーツセダンというかサルーンとして人気を博したのが、「セドリック」と「グロリア」の両方に設定された「グランツーリスモ」だ。とくに1991年に登場したY32型は3L V6ターボの豪快さはもちろん、強面な丸目4灯もキャラ強めで、羊の皮から狼が出てしまっていた。
直6ターボ+FRでスポーツカー顔負けの日産ローレルメダリストS
セドグロの弟分である「ローレル」のスポーツグレードと言えば「クラブS」だ。1989年に登場したC33型に設定されていて、直6ターボのRB20DETがもたらす走りはまさにスポーツサルーン(正確にはピラーレスハードトップ)の風格十分。コーナリング性能を高めるハイキャスまで装備していた。
日産を代表する伝統セダン・ブルーバードSSS
さらに日産セダンシリーズの3男にもスポーツセダンはあった。「ブルーバード」伝統のスポーツグレードは「SSS」を名乗るが、これはスーパー・スポーツ・セダンの略。SSSというと510型が一番おなじみだが、1996年に登場した10代目まで設定され続けた。ただ、最後のほうはスポーティな味付け程度で骨抜き感は否めなかったが、8代目ではラリー専用のSSS-Rが登場し、実戦でも活躍した。
2ドア並の刺激的な走りを楽しめた日産スカイラインセダン
「GT-R」のルーツは4ドアセダンにあるものの、第2世代では2ドアクーペとなった(R33には4ドアの限定車あり)。GT-Rに注目が集まることが多かったが、ベースの「スカイライン」にはR32からR34までスポーツセダンが設定されていた。スカイラインのセダンだけに、一部グレードなどを除いて直6だったし、ターボを組み合わせることで2ドアスポーツカー並の実力を誇っていた。駆動方式はFRとなるため、GT-Rにはない走りを味わうことができたのもスカイラインセダンの持ち味だった。