追走では右フロントタイヤを浮かせながら激しいドリフトで攻めていく
21日(日)は2台でのドリフトバトルを競う「追走」での決勝トーナメント。予選1位通過のカッレ・ロバンペラ選手は、トップ32で予選32位の玉川艶哉選手(JZA80)と対戦。この対決はひとりの審査員が玉川艶哉選手に入れ、残り2名がワンモアタイム(引き分け)に入れての再勝負となった。
後追いでは玉川艶哉選手にビタビタに詰め寄った走りを見せるも減点材料もあったようだ。ワンモアタイムでは相手を寄せつけない走りで勝ち上がりを決めた。その後トップ16では予選17位の蕎麦切広大選手(GR86)戦でもワンモアタイムまでもつれ込むも、ワンモアタイムで危なげなく勝ち上がり、グレート8は予選25位の久保和寛選手(S15)を倒し、ファイナル4進出を果たした。
ファイナル4ではここまで予選5位の松井有紀夫選手(PS13)、予選4位のマッド・マイク選手など強豪選手を倒し、第1戦で初優勝を飾った13歳のドライバー、箕輪大也選手(GRヤリス)と対戦。ADVAN NEOVA AD09対決となった。先行、後追いともに、最後までカッレ・ロバンペラ選手の走りに食らいついた箕輪大也選手だったが、ここで敗退。カッレ・ロバンペラ選手がファイナル進出を果たした。
もう一方のファイナル4では、予選2位のKANTA選手(JZX100)と3位の小橋正典選手(A90)が対戦。しかしここでKANTA選手のマシンがトラブルを起こしリタイアで敗退、小橋正典選手がファイナル進出となった。
しかし小橋正典選手のマシンも完調とはいえず、ファイナル前には5分間ルールを使用しての修復作業を行うなど、かなり苦しいなかでの戦いとなった。カッレ・ロバンペラ選手が先行の1本目、右フロントタイヤを浮かせながらの激しい進入角度で、理想の走行ラインを通過しながら最後まで攻めていく。小橋正典選手も上手く合わせた走りを見せる。小橋正典選手は先行の2本目、決死の進入でコーナーに飛び込むも、リアタイヤがビード落ちでコースアウト。これで初参戦初優勝、しかも単走優勝付きの完璧な形でカッレ・ロバンペラ選手が第2戦を制した。
単走では、進入速度の速さはもちろん、寸分の狂いもない正確無比のコントロールで他の選手を圧倒。追走でもそのコントロール力の高さが光る。とくに後追いではどんな選手と対戦しても、これでもかといわんばかりの車間距離で最後まで攻めていく。彼の走りは、新しいドリフトの姿や可能性を感じさせるものだった。この第2戦は、カッレ・ロバンペラ選手に始まりカッレ・ロバンペラ選手に終わる、まさにカッレ・ロバンペラ一色となった。
フォーミュラドリフトジャパンの第3戦は、6月8日(金)~9日(土)に静岡県・富士スピードウェイで行われる。