レストアではないが、それなりの修理を施した10年間
入手当時の車両の状態は、水が漏れていてマフラーが詰まっている、そして加速もしない……と、お世辞にも程度が良いとは言えなかったそう。各部を修理したくても、パーツ価格は高騰し入手がどんどん難しくなっていく状況に。それでも外装を再塗装し、マフラーも特注。要修理部位はパーツを交換しながら、メッキ類は各部を磨き上げるなど手間暇をかけて手直しした。ここまで仕上げられたのも、すべてはピアッツァオーナーをはじめとするいすゞ仲間を中心としたネットワークと自身の熱心な情報収集によるものだった。
「エンジンが2ストロークなのでマフラーはチャンバー仕様なのですが、ここも割れました。クルマの2スト用マフラーを扱うメーカーも少ないので、古いジムニーなどを取り扱う愛知県の二階堂へ問い合わせをして、チャンバーを製作してもらっています。他はホイールをエンケイメッシュに変えたり、フロントスポイラーはHA24アルト用を流用しました。破れていたシートはカプチーノ用に変更して、使いやすいようにカップホルダーも自作しています」
このように、山口さんの愛車の特徴は、限りなく純正デザインを継承しつつも、細部に自己流アレンジを施していること。例えばフロントスポイラーやホイール、シート、マフラーなどは純正にこだわらないスタイルで楽しんでいるのだ。