996や997に比べて991のGT3は乗りやすいらしい
もっとも、996や997のGT3は、へなちょこなアラカンのおっさんの筆者が乗るには、ちょっとハードそうである。
「エンジンも気持ちいいし、言うほど乗り心地も悪くはない。MTで操っている感が満載で断然面白いよ~」
とは聞いていたが、RRの2駆で軽量、パワーもある。空冷911よりはだいぶ快適であるには違いないが、とあるお店で997前期型GT3を転がさせてもらったところ、クラッチは重く、ショートストロークのゲトラグ製MTはちょっと力がいる印象があって、長く乗るにはきつそう。1986年式カレラでヒーフー言ってるウデ前では、クルマが速い分、シフトミスとかでエンジンをパーにしてしまいそうなのであった(笑)。
そこで急浮上したのが991である。991は前期型(2013年~)で475ps、後期型(2017年~)で500psと、これまたとても扱いきれそうにないパワーに尻込みしていたが、どうやら991は997ほどストイックではないらしいことが見えてきた。
ジャーナリストの記事やオーナーさんらのブログを拝見していると、ちょっとやそっとでは破綻しないし、乗り心地も悪くはない、と誰もが書いている。100mmも伸びたホイールベースやPASM(ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネジメント)にアクティブリアステアリング機構といったハイテク装備などがその大きな理由らしい。
しかも、後期型ではPDKもMTもある。MTはずいぶん軽やかな操作フィールになっているという。アラカンのおっさんでも、少しは楽しめそうな予感がしてきたのだ。そういえば、ポルシェって「最新は最良、最善」とはよく聞く文句。ならば、21世紀のなるべく新しいモデルを乗ってみようではないか!
振り返ると2017年の東京モーターショーでその姿を見た時から991後期型は気になる存在だったかもしれない。
ブログのオーナーたちの生の声が心強いアドバイスに
ちょっと話はそれるが、991GT3に至るうえで、かなり参考にさせてらったのは東京在住と思われるブログ「911 Supercars」のRikaさん、神戸方面在住と思われるブログ「ポルシェがわが家にやってきた」のMinaさんだ。どちらもポルシェ好きならきっと読んだことがあるに違いないだろう。
驚いたのは書き記している人物がふたりとも女性であったこと。つねにギリギリの生活の中でクルマに乗ってきた私からすると、雲の上の存在の方々と思われるが、大いに参考にさせていただいた。ご主人も相当なクルマ好きのようだが、ふたりのポルシェに対する熱量の高さや経験からして、東西女傑ポルシェ乗り! って印象である(お会いしたこともないのにスミマセン)。ポルシェ購入検討の際はぜひチェックすべきおすすめのブログだ。
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アラカンのおっさんは991型GT3に的を絞った。どうも自分なりの理由(言い訳?)があるらしい?
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