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日産6代目「ローレル」とキャラ違いのR32「スカイライン」、初代「セフィーロ」。日産が輝いていた時代のセダンを振り返ってみました【カタログは語る】

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎七生人

ローレルのキャラ違いモデルだったR32型スカイライン

ところでC33型ローレルには、やはり直6エンジン+FRで同世代のいわば「キャラ違い」のモデルが存在した。その1台が、いうまでもなくR32型「スカイライン」だ。1989年5月登場のこのモデルも、ローレル同様に先代のR30型「7thスカイライン」の豪華指向から大きく軌道修正、コンパクト&軽量ボディへと生まれ変わって姿を現した。

カタログ上の呼び名でボディタイプは4ドアスポーツセダンと2ドアスポーツクーペの2タイプを設定。「超感覚スカイライン」のコピーのもと、4輪マルチリンクサスペンションをはじめ、4WSには位相反転制御を採り入れた「SUPER HICAS」を採用。エンジンはRB20系の3タイプ(と4気筒のCA18i型)を用意し、215ps/27.0kgmのスペックを得たRB20DET型を4ドア/2ドアのトップグレードGTS-t TypeM(およびGTS-t)に搭載した。

日産スカイラインGTS

もちろん、さらにその上を行く高性能モデルのBNR32型「GT-R」がじつに16年振りに登場したことは、この8代目スカイラインで忘れられないニュースだった。

同クラスの一翼を担う役割を担っていたセフィーロ

それともう1台、C33型ローレル、R32型スカイラインよりもひと足早く、1988年9月に登場したのが初代「セフィーロ」(A31型)だった。このモデルは6気筒エンジンを搭載し、C33型ローレルとは前後サスペンション、ホイールベースなどが共通。ローレル、スカイラインとともに同クラスの一翼を担う役割をもっていた。

ただし4ドアセダンながらスペシャルティカー的な要素が強く、そのことを象徴したのが「セフィーロ・コーディネーション」と呼ぶ独自のバリエーション展開を打ち出していた点。これはグレードによるヒエラルキーを設けるのではなく、「タウンライド」「ツーリング」「クルージング」と3つのキーワード、3機種のエンジン、3タイプのサスペンション、さらに「モダン」「ダンディ」「エレガント」の3つのシート地と2つの内装色の組み合わせ、そしてボディカラーと幅広い範囲で自在な組み合わせのクルマが選べる方式をとっていた。

実際にディーラーで配布された価格表を見ると組み合わせの自由度が高い分、複雑でもあり、当時の現場はさぞ大変だったことだろう……とも思うが、それだけ「個性」を重視したクルマだったということでもある。なおプロジェクターヘッドライトを初めて標準装備としたのも(S13型「シルビア」はオプション設定)この初代セフィーロだった。 

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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