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ロータス「ヨーロッパ」や「エラン」を乗り継ぎ、行き着いたのは? 元祖総アルミボディの「スーパーセブン」と暮らして8年

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TEXT: 長尾 循(NAGAO Jun)  PHOTO: 長尾 循

多くの欧州スポーツカーを乗りついだ末、このセブンにたどり着いた

そんな長い歴史を持つセブンだが、クラシックカーミーティングの会場に展示されていたのは1959年式のロータス・セブン。ノーズコーンや前後のフェンダーがFRP製となる1960年からのシリーズ2に対し、全てのボディパーツがアルミ製の初代、シリーズ1である。そんな元祖セブンでイベントに参加したのは横山栄一さんだ。

「このクルマに乗り始めてから8年くらいです。1980年代にミニに乗り始め、以来エランやヨーロッパ、カニ目(=オースチン・ヒーレー・スプライトMk.1)などを乗り継いできました。一時期はケータハム・セブンも……」

という、華麗なる趣味のクルマ遍歴。ヒストリックカー趣味を長く嗜んできたベテランならではのエピソードも多い。

「英国車オンリーというわけでもなく、イタリアやフランスのクルマに乗っていた時期もありました。今まで所有したクルマの中には、レストアや修理に明け暮れてほとんど乗らずに手放したものもあります(笑)」

高性能エンジンを積んだ「スーパーセブン」の元祖

セブン・シリーズ1のエンジンには英国フォードのサイドバルブ1.2LやBMCの1L Aタイプなどが用意されたが、横山栄一さんのセブンは1.1Lのコベントリー・クライマックスFWAエンジンが搭載された高性能モデル。いわゆる「スーパーセブン」の元祖だ。

「あちこちのイベントに参加するなど、今まで乗ってきたクルマたちの中では結構走っている方だと思います」

と語る横山さん。約半世紀にわたって数々のヒストリック・スポーツカーとともに過ごしてきたオーナーがたどり着いた究極の1台こそが、この走る機能以外すべてを削ぎ落としたライトウェイト・スポーツ、もとい、究極のピュア・スポーツたるロータス・セブン・シリーズ1だったということであろう。

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  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 1962年生まれ。デザイン専門学校を卒業後、エディトリアル・デザイナーとしてバブル景気前夜の雑誌業界に潜り込む。その後クルマの模型専門誌、自動車趣味誌の編集長を経て2022年に定年退職。現在はフリーランスの編集者&ライター、さらには趣味が高じて模型誌の作例制作なども手掛ける。かつて所有していたクラシック・ミニや二輪は全て手放したが、1985年に個人売買で手に入れた中古のケーターハム・スーパーセブンだけは、40年近く経った今でも乗り続けている。
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