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800馬力×車重1100キロのハイパーカー「パンブフェッティ」とは? サーキットに魅せられた新興イタリアメーカーの挑戦

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TEXT: 山崎元裕(YAMAZAKI Motohiro)  PHOTO: Pambuffetti automobili

ローマ近郊でハンドメイドされるハイパーカー、パンブフェッティ PJ-01

イタリアに、またひとつハイパーカー・メーカーの新興勢力が誕生した。ローマの近郊にあるトレヴィの街に本社を構える、パンブフェッティ・アウトモビリ(Pambuffetti automobili)社がそれだ。エンジニアとして深い知識と実績を持つ、ジュリ・パンブフェッティによって設立された同社が当初から目標にしていたのは、マーケティングの概念にとらわれない、感情をストレートに追求したハイパーカー。それはまた、自動車の世界で30年以上の経験を積み重ねたパンブフェッティ自身がつねに心に描いていた、究極の自動車像にほかならなかった。

サーキットのドライブ感覚をオンロードでも味わえる

「PJ-01」とネーミングされた彼らのファーストモデルは、サーキットでF1を頂点とするシングルシーターのレーシングカーをドライブするときの感覚を、オンロードでも味わえるように設計されたモデルなのだとパンブフェッティは言う。シングルシーターとロードカーの間にある境界を曖昧なものにしているのは何なのか。そしてその境界が狭まっていくなかでドライバーが感動を抱くには何をおこなうべきなのか。彼はその命題に答えを見出すため、さまざまなパートナーとのコラボレーションを実現し、そしてこのPJ-01を完成することに成功したのだ。

シングルシーターをドライブするとき、実際にドライバーは何を感じるのだろうか。17歳で初めてレーシングカーのステアリングを握り、以後イタリアのすべてのサーキットを走破したというパンブフェッティ。それから約30年あまりの時間、彼はつねに走ることを止めなかった。ドライビングの概念を変えるというプロジェクトを実現するための挑戦、すなわちPJ-01を現実のものとするために。

最新のエアロダイナミクスと軽量化技術を凝縮

完全なハンドメイドで製作されるPJ-01は、複雑なエアロダイナミクスを駆使し、サーキットとオンロードで同じ感覚を味わえるようにセッティングされたハイパーカーだ。ドライバーズシートとパッセンジャーシートは快適性を追求したもので、ドライバーはどのような速度域でも安心してエアロダイナミクス・チャンネルの流れに身を任せることができる。

基本構造体のカーボン製モノコックは、もちろん軽量性とともに高剛性が実現されたもので、ほかにも軽量化が徹底されているパートは多々ある。一例をあげるのならば、ノンシンクロの電子制御シーケンシャル・ギアボックスの重量はわずかに56kg。ミッドに搭載されるエンジンは、5.2LのV型10気筒自然吸気というスペックからも想像できるように、ランボルギーニ製をベースとしたものと思われるが、その最高出力800psに対して、車重は1100kgと驚くべきスペックを誇っている(カスタマーの希望によっては、820ps/1000kgという仕様での製作も可能とのこと)。

前後のサスペンションはプッシュロッド方式とされるが、これもパンブフェッティ自身によって、そしてもちろんそのエキスパートとともに開発されたスペシャルだ。現在の段階でその運動性能データは発表されていないが、パワー・ウエイトレシオなどから想像するに、やはりそのハイパーカーとしてのポテンシャルは相当に高いと見るべきだろう。

* * *

パンブフェッティでは、これからカスタマーの好みを完全に反映したPJ-01を製作していくという。世界のスーパーリッチに、その存在がどう映るのかが楽しみだ。

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