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左ハンから右ハンへ!「北米仕様」を「英国仕様」に戻された「MGA」の現オーナーはジェントルマンでした

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TEXT: 長尾 循(NAGAO Jun)  PHOTO: 長尾 循

ギャラリーにもジェントルにヒストリックカー趣味を伝道

「一度だけ大きなトラブルに見舞われまして、出先でエンジンブローしてしまったんですよ。その修理の際にいろいろと手を入れました」

実際、すっかり復旧したMGAのエンジンルームは適度なライブ感を湛えつつ、快調なクルマならではの綺麗な景色を見せている。

「まぁ、自分でもクルマをいじりますので、パーツも海外から個人輸入したりします」

というから、まさに年季の入ったヒストリックカー乗り。若いファンにとってはお手本とも言える存在であろう。

こういったイベントではオーナーの許可なく展示車両に触れたりするのはマナー違反。もちろんギャラリーもそこはわきまえているが、逆に畑野さんはMGAを見学しているギャラリーにも気さくに声をかけ「よかったら運転席に座ってみます?」「ドアの開け方はね……」「エンジンの掛け方は……」などと、ヒストリックカー趣味の伝道(?)にも熱心だ。

F1観戦まで幅広くクルマ趣味を楽しんでいる

上信越エリアで開催されるイベントを中心に、数多くのヒストリックカー・イベントに参加する畑野さんだが、その趣味の対象は旧いクルマばかりではなくF1などにも向いている。当日の畑野さんが羽織っていたのは、バブル期にF1をはじめとするモータースポーツの世界で一世を風靡した、かのレイトンハウスのアウター。また、MGAのフェンダー上にはアイルトン・セナの雑誌記事の切り抜きなども。

北陸の恵まれた環境の中で、ヒストリックカーからF1観戦まで幅広くクルマ趣味を楽しむ畑野さんとMGA。またいつかどこかのイベントで再開したときは、運転席に乗せてくださいね。

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  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 1962年生まれ。デザイン専門学校を卒業後、エディトリアル・デザイナーとしてバブル景気前夜の雑誌業界に潜り込む。その後クルマの模型専門誌、自動車趣味誌の編集長を経て2022年に定年退職。現在はフリーランスの編集者&ライター、さらには趣味が高じて模型誌の作例制作なども手掛ける。かつて所有していたクラシック・ミニや二輪は全て手放したが、1985年に個人売買で手に入れた中古のケーターハム・スーパーセブンだけは、40年近く経った今でも乗り続けている。
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