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悲運のポルシェ「928」でもスーパーカー少年たちは熱狂! 今ならスタイルもスペックも値段もスゴかったFRポルシェに手が届く!?【スーパーカー列伝17】

悲運のポルシェ「928」でもスーパーカー少年たちは熱狂! 今ならスタイルもスペックも値段もスゴかったFRポルシェに手が届く!?【スーパーカー列伝17】

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: Courtesy of RM Sotheby's

トランスアクスルにヴァイザッハアクスル、走りも本気だった

70年代の子どもたちは「次世代を担うグランドツーリングカーとして、パワフルな水冷V型8気筒エンジンを積み、いかにも空力特性がよさそうな丸みを帯びたボディを採用していた」ことぐらいにしか着目しなかった。だが、928はFRレイアウトであっても前後の重量配分にこだわって設計されており、トランスミッションとデフを一体にしてリアアクスル側に搭載するトランスアクスル方式を採用。

普通のドライバーにとって操縦しやすいクルマを提供するために開発されたヴァイザッハアクスルも装備していた。じつは走りもよかったのだ。

最初期モデルがオークションで800万円はお買い得かも?

928は911シリーズの代わりにはなれなかったが、その進化が結実した928GTSが1992年にリリースされ、1995年までのロングセラーとなったので、売り物がたくさん流通している。

とはいえ、さすがに初期モデルは少ないが、2022年5月にRMサザビーズが開催した「MONACO」オークションでは1977年式ポルシェ928が5万9800ユーロ(当時レートで邦貨換算約800万円)で落札されている。リアスポイラーのない丸みを帯びたリアエンドは初期928ならではの特徴で、現車は工場出荷時のエンジンおよびギアボックスがそのまま使用されているとのこと。稀少性とともに歴史的価値も高い1台だといえるだろう。

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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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