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BMW「M3 & M4」は点検ごとにチョイ足しカスタムが主流に!?「Mパフォーマンス」をディーラーでセットアップしていく賢い方法とは

M4コンペティションのショーカー

東京オートサロン2023に展示されたM4コンペティション

充実のMパフォーマンスパーツが揃うM3&M4

6代目となる現行型BMW「M3」(G80型)。M3は初代モデルの登場以来、BMWの走りのアイコンとして、数々のモータースポーツで活躍を続けている。そんなM3だが、現在もモータースポーツと深く結びついているのをご存じだろうか。多くの人はM3といえば初代のグループA時代のツーリングカーレースが熱く、その後のイメージはストリートカーという認識になるだろう。ただし、そこはBMW。歴代モデルは各種ツーリングカーレースや2輪レースのセーフティカーとして提供され、今も活躍している。またその実力から、サーキットまで自走してサーキット走行を楽しんで帰るといった、スポーツカーとして楽しむユーザーもやはり多い。「M」の名は伊達ではなく、「M」の実力は少しも揺らいでいない。その証拠にBMW M3&M4には「Mパフォーマンスパーツ」と名づけられた、本気のパーツが揃っているのだ。

パワートレインの進化を先取りしてきたM3

現行M3を紹介すると、長年続いていた高回転型自然吸気エンジンの搭載がE46型を最後に終了となり、4代目(E90/E92/E93型)でV8に、そして先代の5代目(F80型)から直6ターボとなった。また、ベースモデル同様に2ドアモデルが4シリーズとなったことで、4ドアセダンのM3、2ドアクーペのM4とわかりやすくなった。

そして第2世代(E36型)が先鞭をつけたMTを使った2ペダルAT(シングルクラッチのSMG)は、第4世代のE46型でデュアルクラッチのSMG IIとなったのだが、現行モデルはトルコンATを採用している。デビューは自然吸気直4エンジンとMTで始まったM3だが、モデルチェンジを重ねるごとに直6やV8、シングルクラッチのAT、デュアルクラッチATへと変化。さらに直6ターボ+8速トルコンATへとカタチを変えたわけだ(MTはM4に設定がある)。現在のスポーツカーがのきなみ2ペダル仕様であることを考えると、BMWは先見の明があったといえるだろう。

そんな現行M3&M4コンペティションは、トルコンATで走らせることができる快適さと「M」の制御による切れ味鋭い変速もあり(8速Mスポーツトロニックを名乗る)、日本市場でも大人気。S58B30A型直6ターボエンジンの最高出力510ps/最大トルク650Nm(M4のみに設定されるノーマル仕様は最高出力480ps/550Nm)を発揮するにはサーキットというわけで、多彩なパーツが用意されている。

サーキット派にもうれしいパーツ群が揃う

ここで現行M3コンペティションのスペックを簡単に触れると、エンジンは最高出力510ps/6250rpm、最大トルク650Nm/2750-5500rpmを発揮する。専用チューニングのサスペンションはフロントがダブルジョイント・ストラット式、リアがマルチリンク式を採用。これに電子制御のMディファレンシャルなどを備え、タイヤはフロントが275/35R19、リアが285/30R20にそれぞれ鍛造ホイールを装着している。ブレーキも専用コンパウンドのドリルドタイプを採用した。

これだけでかなりの戦闘力だと思うのだが、オプションの「Mパフォーマンスパーツ」はさらに高いレベルをいく。約10mmローダウンのスプリング&ダンパーの採用でハンドリング性能をさらに向上させる。さらに排気系もノーマルから換装され、スタイルアップにも貢献するセンター出しに変更。専用ディフューザーとセットで装着することで空力にも関与するようになっている(スペックは非公表)。

この他ホイールもさまざまなバリエーションを用意し、カーボン製のエアロパーツも多数用意されており、サーキット走行をたしなむ人から高い支持を得ている。まさに自宅からサーキット走行を楽しんで安心して帰宅できるモデル。そんな希少な性能を持っているのだ。

パワフルなプロポーションを叶えるエアロも設定

販売の現場で聞いた話では、まず売れているのはM4で、おおよそM4とM3の割合は4:1だという。これは歴代のM3が日本市場では2ドアだけだったことが理由だろう(2023年1月20日に、M3コンペティション M xDriveツーリングを日本導入)。MTとATでは大多数がATを選ぶそうで、MT派は過去のM3などの代替えの方がいる程度で、さらに現在ではM2もあることから、MT派はM2とM4に流れて、ボディが大きくなった現行のM3&M4ではATが主流なのだろう。

また、Mパフォーマンスパーツのなかで人気を博しているのがエアロパーツで、車両購入時に装着する人もいれば、点検などのタイミングで少しづつ装着して違いを楽しむ人も多いなど、個人の好みのタイミングでカスタマイズを楽しんでいる様子。これは純正ならではで、12カ月ごとにパーツをちょい足しするなんていうのが楽しそうだ。

また意外なほど純正ホイールが人気とのことで、標準装着(鍛造)のタイヤが減ったタイミングで純正ホイールにスタッドレスタイヤを装着、新しくMパフォーマンスから発売されている鍛造ホイールに夏タイヤを装着する方がほとんどだという。

いずれも、すべてが純正であり、ディーラーで装着できて、もちろん車検対応のMパフォーマンスのパーツ群。M3&M4以外にも多数用意されているので、BMWオーナーは純正パーツにも注目してほしい。

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