ホンダらしさが詰まったエンジンを搭載
エンジンには2.2Lの排気量をもつDOHC VTECとDOHC 16バルブを設定。このうち当時の広報資料でも「スーパースポーツエンジン」と表現されたDOHC VTECは、200ps/22.3kgmの性能を発揮。高回転域と低回転域とでバルブタイミングとリフトを切り替えるVTECと可変吸気システム(可変デュアルインテークマニホールド)を使い、全域を3つのステージに分けたプログラムにより高性能を引き出していた。
ちなみに2機種の排気量はどちらも同じ2156ccながら、ボア×ストロークはVTEC(H22A型・87.0mm×90.7mm)と16バルブ(F22B型・85.0mm×95.0mm)とでは異なるという、ホンダらしいこだわりようも見られた。
サスペンションは4輪ダブルウイッシュボーンを採用。さらに3代目プレリュードに続き4WSも投入されたが、先代の機械式から電子制御による電動式へと進化した。車速、舵角、舵角速度の3つのパラメータから最適な後輪舵角制御を行なうものとなった。
4代目プレリュードの最初のカタログは、イメージカラーだったミラノレッドの地色に、よく見ると光沢の印刷でプレリュードのヘッドライト付近のアップがあしらわれてあり、車名の上には「Futuristic Specialty」とだけ書かれている。
そして1ページ目には「さあ、走ろうか。」のコピー。カタログ全体としては部分的にロケ写真もあるが、基本はスタジオ撮影のカットで構成。あくまでもプレリュードのモノとしての質感や魅力をストレートに伝えようとした意図だったことが理解できる。
2、3代目で絶大な人気を集めて認知度を大いに高めたプレリュードだったが、この4代目でもそれらを引き継いだかどうかというと、必ずしもそうではなかった。けれどSUVなどを見慣れたせいか、今の感覚からすれば、ピュアでスポーティなスペシャルティクーペだった4代目プレリュードが、当時以上に魅力的に目に映る気がするのだが、いかがだろうか?