4A-GE型を搭載し走りにこだわったGTも設定
インテリアはこの世代のカローラ同様、上級車クラスのクオリティを追求したもの。ただしシエロにはカローラ(とスプリンターのセダン)に設定のあったバーガンディの内装色は設定されておらず、シリーズを通してクールな印象だった。
搭載エンジンは当時の打ち出しだった、LASREαシリーズ。「ハイメカツインカム」と呼ばれた、エキゾースト側のみタイミングベルトをかけたプーリーを設けて駆動させ、インテーク側のカムシャフトとはシザーズギアで繋ぐ方式の1.5L・DOHCの2機種(5A-FE型と5A-F型)のほか、トップグレードとして、4A-GE型を搭載するGTの設定も。トランスミッションには5速MTのほかにオーバードライブ、ロックアップ機構を備え3つの変速パターンが選べる電子制御式4速AT=ECT-Sも用意があった。
このGTは他にもメカニズムが充実しており、サスペンションは前後ともスタビライザー付きのストラット式の4輪独立をベースにパフォーマンスロッド、フロントがベンチレーテッド式の4輪ディスクブレーキなどが奢られ、さらにオプションで電子制御により減衰力を切り替えるTEMSも用意されていた。
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「シエロ、その名は遥かなる天空を意味する。」は、カタログのトップページに記されたコピー。その下に「スタイリッシュ・5ドアNEW SPRINTER CIELO誕生」と、ややゴチャゴチャッと書かれてはいるが、今にして思えば、いかにもトヨタらしい魅力的な内容を秘めた、じつは商品性の高いクルマだった。