ドライビングではフォーミュラリージョナルの経験が生きる
ハコ車の経験がないわけではないが、近年はフォーミュラマシンでの活動が主体。しかし、レクサスRC F GT3でのドライビングにあまり戸惑いはなかったそうだ。それは2022年にチャンピオンを獲得したフォーミュラリージョナルでの経験が生きていると小山選手は語る。
「リージョナルと2秒くらいしかタイムが変わらないので、リズムやスピード感は非常に似ています。GTマシンの方が重たいですが、挙動もリアが重たいという印象は似ていますね。フォーミュラリージョナルに乗っておいてよかったと感じています」
フォーミュラやハコ車、重量といった部分よりもギャップを感じているのは電子制御に関すること。
「今までのフォーミュラでは基本的に電子制御がないマシンばかりでした。対照的に今シーズン乗るGT3マシンにはABSをはじめ、さまざまな電子制御が装備されています。もっとタイムを出すためには電子制御と仲良くしなければいけないなと感じていますね」
ここまで第2戦の富士、第3戦の鈴鹿と450kmレースは2回あったが、小山選手がドライブする機会はなかった。いつドライブする機会が来るのかを聞くと、レースの流れによると小山選手は答えていた。
そんな中でもセットアップの煮詰め方を聞いて、車載映像と照らし合わせたりすることで自身へフィードバックをしているそうだ。シーズンの今後に向けては、
「言われたことをキッチリとこなして、ポイント争いをできるようにチームに貢献したい。そしてチャンスが訪れたらしっかりと結果を見せられるようにしたい」と語っていた。
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2023年シーズンは、どこで小山選手がGTマシンをドライブできるか分からないが、インタビューの受け答えからは確かな自信を感じることができた。ドライブする機会が訪れるのがSUPER GTファンのひとりとしても楽しみだ。