限界に挑んだローダウン
通常のローダウンはサスなど足まわりの変更が主流だが、低くしすぎるとタイヤがボディやフレームに干渉してしまう。そこで、ガレージイルでは、フロア部とボディ部を分離し、ボディ部だけを下げるチャネリング加工を施すことで尋常ではない低車高を実現させた。
その加工手法について話を伺った。まず、ボディ部を下げるにあたり、フロントフェイスパネルとバックパネルを10cmカットして短縮させ、フロア面をそのままにボディを10cm下げられるように加工。すると、フロントフェイスパネルが短くなり、ブレーキ装置類やハンドルシャフト、ブロア装置類などがボディに干渉するため、すべての配置を移動させ、しっかり機能するように作り込むという大がかりな作業となったそうだ。
サスペンションはアキュエアー製のエアサスを装備し、全高は17cmのローダウン化を実現。誰が見ても低いと感じるように、ボディが完全にタイヤ&ホイールに覆いかぶさる究極のローダウンスタイルを実現させた。
また、このハイゼットはジャンボをベースにしているため、通常はハイルーフ仕様になってしまうが、究極のローダウン車にハイルーフのままではバランスが悪くカッコ良くないので標準トラックルーフ仕様への加工も施していた。
ボディとフロアを一旦切り離し、高さ調整を行い、再び接合して全高を下げる大掛がかりなチャネリング加工というカスタムを施してローダウンさせたハイゼット。実用性を抜きにして究極を追求すべく挑んだショップデモカーは、極めた技術の証として、このようなカスタム手法があるという視点で見ると面白い。