「ポルシェフェスティバル’23」で出会ったポルシェはスタイルも多彩
ポルシェの75周年を祝うアジア最大のポルシェコミュニティイベント「ポルシェフェスティバル’23」が2023年6月3日(土)~4日(日)、千葉県にある「ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京」で開催されました。同時開催の「ポルシェガレージ」は交流を目的としたミーティングで、参加したオーナーや車両の顔ぶれは本当に多彩。AMW目線で気になるオーナーと車両をピックアップしてみました。
1959年式 356A 1600 Super:26年間ともに走ってきた愛車
あえて純正色ではないマイアミブルーがおしゃれな356Aは、大切にしつつも乗り込んでいるなぁという雰囲気が伝わってきた1台。オーナーのムトウさんは、ポルシェ356クラブ・ジャパンのメンバー(重鎮のひとりでした)で、26年以上この356と付き合っている。
「ポルシェは見せるものではなく走るもの」との言葉を表すかのようにさまざまなイベントのステッカーが貼られているが、今回も台風の影響にめげず、岐阜から走らせてきた強者だった。
2017年式 991.2 GT3:エアロパーツはサーキットを走るため
プロショップだけでなく自らも海外からパーツを取り寄せカスタムを楽しんでいるヒロタさん。サーキット走行も楽しんでおり、エアロパーツは見た目だけでなく、速く走るための装備としている。フルエキ化にともないECUもチューン。サウンドはかなり豪快だ。聞けばなんと購入1年目にして3万6000km以上も走行しているという、相当な走り好き。それゆえタイヤは台湾のNANKANGをあえてセレクトしている。
1992年式 964カレラRS:丁寧に磨きこまれたミツワもの
964カレラRSの中でも希少なミツワもの。しかも珍しいホワイトカラーで目を引いた1台。驚いたのはその磨きこまれた美しさだ。オーナーのキッカワさんは、所有して22年、走行距離は8万3000kmというが、ボディはもとよりエンジンや補器類、ボルト1本まで新車のような輝きをみせる。どうしたらこの状態で維持できるのかを伺ったところ、秘密はコーティング剤にあるそう。でも、やはり、丁寧にすみずみまで磨くことが大切なようだ。
2014年式 991.1 GT3:ニューマン・ポルシェ956に憧れて
子どもの頃にイエローカラーのニューマン・ポルシェ956に憧れていたというマスダさんの愛車はレーシングイエローのGT3。ボディ両サイドに入るホワイトのレター&ストライプが爽やかな印象の1台だ。それまで718ケイマンGTS 4.0に乗っていたそうだが、9000rpmまで回るエンジンに憧れて購入を決意。納車からまだ3カ月だが、すでに3000kmも走行しており、すっかりGT3の虜になっているそう。ミニカーも自分仕様に改造していた。
1966年式 912:何台も所有する中でもお気に入りはこの1台
台風の影響を受けながらも名古屋から走ってきたというヤスダさんは、ほかにも991.2 GT3ツーリングに、964カレラ2、3.2カレラなどを所有するポルシェフリーク。ポルシェガレージへの参加はこれが3回目とのことだが、その相棒は、いつもこのキュートなバハマイエローの912だそう。初期のレターが燦然と輝くオリジナルコンディション抜群の1台で、今やなかなか手に入りにくい、北米ポルシェのサーティフィケイトがつけられていた。
2001年式 996カレラ:希少カラーのMT仕様を探して購入
使いこまれた素のポルシェもまたカッコいいのだが、その中でも、おや? と感じた1台がこの996カレラ。どこか気品を感じるが見たことのない色だったせいもある。オーナーは某国産メーカーに勤めるサガラさん。いわく「オリエンタルレッド」というカラーとのことで、しかもこれまた珍しいマニュアル仕様だ。ご本人もマニュアル限定で探し、4年前に購入したそう。素のカレラの良さを感じる、じつはレアな1台だ。
1984年式 911カレラ:3.2カレラをナロー風に「バックデート」
外装の丁寧な仕上がりや、RSのスポーツシートをはじめとする内装など、センスよくカスタマイズされており会場でずっと気になっていた911。しかし、エンジンは3.2カレラ、ブレーキもおそらく964キャリパー等と、ボディをよくよく見るとナローのようなそうでないような……。イベント終了間際にオーナーをキャッチでき、話を聞いたら、じつはこれ、1984年式3.2カレラを徹底的にナロー風に「バックデート」させたのだそう。驚愕の1台だ。