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最低地上高ゼロ「クラウン」に「セルシオ」のV8エンジンをスワップ! セダンなのに1人乗りの理由とは?

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TEXT: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)  PHOTO: 青木邦敏

シャコタンのまま走れなくては意味がない

目指したテーマは、誰にも負けないはシャコタン化なので、それに向けて容赦せずに18クラウンのフロアをカットして前後メンバーを10センチ以上持ち上げられるように加工。そのままでは干渉してしまうミッションホールも一部を切断して車高をより落とせるように下回りから作り込んでいった。

また、大口径のホイールをフェンダーに被せた状態にするため、サスペンションの取り付け位置も大幅に変更。エンジンルームの写真を見てもらうとわかるが、アッパーマウントの位置がより内側に入り込んでいるわかる。このマウント位置に加え、アームも調整式を組むことで、よりキツイ角度でキャンバーを付け、タイヤ&ホイールを思いっきり寝かせた状態でフェンダー内に収まるようにハの字スタイルをキープさせている。

よくありがちなショーモデルとして、「置き」だけのスタイルと思いがちだが、下回りも含めて干渉する箇所はすべて持ち上げているので、実はそのまま走ることが可能だ。

「本当にシャコタンにこだわるなら、そのスタイルのまま走れなくては意味がない。チックやルックじゃキマらない」とは、“キヨマサ”さんの言葉だ。

ガラスが割れそうなほどの重低音

また、エンジンスワップ、サスペンション以外に力を入れたポイントはオーディオとのことで、アンプ、スピーカーを含めて強烈な重低音を響かせるブラジル製のタランプスをセット。このアンプの出力が、えげつないほど凄まじく、クルマが揺れるほどの音圧で、ガラスがビビって割れそうになるほど鳴り響くということだった。

ただ、やっかいな点もあって、音質とパワーは大満足だが、耐久性に難ありで、よく壊れてしまい、アンプだけで約10万円もするので痛い出費になるそうだ。

* * *

“キヨマサ”さんは「車高短興業」というチームに所属している。ここのメンバーはとにかくシャコタンにこだわってクルマを作り込んでいる。その中で互いに刺激しながら、創意工夫によって改造を楽しでいるとのこと。その中で誕生した走れる究極のシャコタンスタイルが、ここで紹介したクラウンだったというわけだ。

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  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 1969年生まれ。某出版社でドレスアップ誌、チューニング誌の編集長を歴任。2006年に自動車・バイク専門の編集プロダクション株式会社バーニーズを設立。自動車専門誌をはじめ、チューニング、カスタム系、旧車、キャンピングカー、アウトドアに関する媒体を新たに立ち上げる。これまでの愛車は、セリカXX、スカイライン、AE86、AE92、シビック、スープラ、シルビア、180SX、ロードスター、RX-7、BMW850iなどなど。他にもセダン系、バン系、ミニバン系など数多くのクルマを乗り継いでいる。
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