HKS創業50周年の記念すべき店舗
結果的に、現在「HKS GATE TOKYO BAY」には、若い来場者が増えていて、A PIT AUTOBACS SHINONOMEには行きにくいと感じてしまうような人にとっても「HKS GATE TOKYO BAY」があることによって、来場するきっかけになっているようだ。
そういった背景があって、今回の2号店の誕生である。静岡県はHKS本社のあるお膝元。そこに「HKS GATE HAMAMATSU」を誕生させるということには、HKS代表取締役社長の水口大輔さんも特別な思いがあった。
「今年はHKSの50周年となる記念すべき年です。そんな年にHKS GATE HAMAMATSUをオープンさせることができたことは、非常にありがたいことだと感じています。HKSというブランドは、ライトチューンからハードチューンまで幅広いチューニングファンに向けて商品を提供させていただいております。ただどうしても、ハードな部分ばかりが取り沙汰されてしまい、ストリートを中心としたライトチューンというのは、フィーチャーされにくいという傾向があります。
HKS GATE HAMAMATSUでは、スーパーオートバックス浜松さんがこれまで構築してきたチューニング技術を活かしつつ、エントリーユーザーの方にとっても、気軽にチューニングに触れていただきたいという思いであります。GATEという名前の通り、チューニングの“門”になるようなコーナーになると良いと思っています」と、水口さん。
GR86用オリジナルサスは木下みつひろさんと開発
スーパーオートバックス浜松には、鈴木英二さんというGTスポーツマネージャーが在籍している。HKS GATE HAMAMATSUができる前から、ECUの現車合せなど、普通のオートバックスでは行うことができないようなハードなメニューにも対応するお店として知られていた。ただ、それなりに知識のあるユーザーであれば、自分のつくりたいクルマのイメージを鈴木さんと共有することができるかもしれないが、あまりチューニングに詳しくない人にとっては高嶺の花という存在になっていたかもしれない。
「これまでわれわれが行ってきたチューニングメニューは活かしつつ、HKS GATE HAMAMATSUではチューニングに興味はあるけど、今まで挑戦できていなかったという人に向けた提案を行っていきたいと思っています。その第1弾となるのがGR86向けのオリジナルサスペンション『HIPERMAX GATE SPEC』です。この商品は、HKSから発売しているストリート向けサスペンションHIPERMAX Sをベースに、もう少しスポーツ走行のことを考えたサスペンションになります。HKSには、スポーツ走行をターゲットにしたHIPERMAX Rというサスペンションもありますが、SとRの中間ぐらいのイメージです」と、鈴木さん。
開発を担当するのは、レーシングドライバーの木下みつひろさんだ。取材で伺った段階では、まだ開発途中。木下さんは事前に市販されているHIPERMAX Sを試乗したうえで、HIPERMAX GATE SPECにふさわしい仕様というのをHKS側に注文しており、取材時には、そのオーダーに沿ったプロトタイプのお披露目と試乗が行われた。
「今試乗してきた限りでは、狙い通りのサスペンションになっていると思います。ストリートに主眼を置いた、初めて車高調を装着するというユーザーに対しても抵抗感をもたせない、ノーマルの延長上にあるようなサスペンションになっていると思います。今後、さらに高いスピード域であるとか、さまざまなシチュエーションでテストしながら、じっくりと製品化していきたいと考えています」と木下さん。
快適かつ、ほどよくスポーティなGR86用サスペンションになりそうな予感がする。年内発売を目標に商品化される予定だ。
「HKS GATE HAMAMATSU」は、まるで東京オートサロンのHKSブースを凝縮させたようなショールームである。専任のスタッフも在籍しているので、HKSパーツに関する相談にも乗ってくれる。何より、お店へ行きHKS商品を見て、触れて、場合によってはデモカーで体感までできるという場所なので、気になる人はぜひ一度遊びに行ってみていただきたい。
■スーパーオートバックス浜松
所在地:静岡県浜松市中区小豆餅4丁目16番1号
TEL:053-476-2180
営業時間:10:00~19:30
定休日:不定休