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マセラティ「カムシン」は失敗作だった!? 70年代キッズにはわかりづらい俊足グランドツアラーでした【スーパーカー列伝20】

マセラティ「カムシン」は失敗作だった!? 70年代キッズにはわかりづらい俊足グランドツアラーでした【スーパーカー列伝20】

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: Courtesy of RM Sotheby's

シトロエン系パーツの信頼性の低さがアダになった

1970年代に生産されたマセラティ製スーパーカーの例にもれず、パワーステアリング、ブレーキ、クラッチ、シートの調整機能、リトラクタブルヘッドライトの開閉機構などに当時の親会社だったシトロエンの油圧システムが用いられていたが、この部分の不具合が多発。オイルショックの影響も受け、シトロエンの支配下にあった時代のマセラティが最後に発表したモデルであるカムシンは商業的には大失敗作となり、1982年まで10年にわたり生産されたが430台しかラインオフしなかったといわれている。

* * *

まさに幻のスーパーカーだが、たまに売りに出ることもある。2019年10月にイギリスでRMサザビーズが開催した「LONDON」オークションには、新車で英国にて納車された右ハンドル仕様の1976年式カムシンが出品され、6万6125ポンド(当時レートで邦貨換算約920万円)で落札された。データをチェックするとオドメーターが2万4500kmと記載されていたので、往時のマセラティの設計思想を知ることができる貴重な自動車世界遺産のサンプルであると言えるだろう。

■「スーパーカー列伝」連載記事一覧はこちら

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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
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  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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