スーパーチャージャー付きのGT-Zもラインナップ
搭載エンジンに関しては、当時の新世代レーザーシリーズが設定された。そしてフラッグシップに置かれたのが、スーパーチャージャーをドッキングさせたレーザーαツインカム16バルブ・スーパーチャージャーの4A-GZE型だった。MR2にもひと足先(1986年)に搭載したこのエンジンは、全域で優れたレスポンスをを生かし、ネット145ps/19.0kgmのシリーズではトップの高性能を発揮しGT-Zグレードに搭載。
このモデルは空冷式インタークーラーを最適配置するためエンジンの上に置き、ボンネットにはエアインテークバルジを備えた。もちろん従来からの1.6Lの4バルブ・ツインカムの4A-GE型(ネット120ps/14.5kgm)も設定され、こちらはGT APEX、GT、GTVの各モデルに搭載された。そのほかに1.5Lエンジン2機種が用意され、女性ユーザーを意識したリセや、そのほかのグレードに搭載された。
2ドアのパーソナルクーペとして身近な存在だった
ところでスプリンター トレノでいうと、AE86時代から受け継いだ、リトラクタブルヘッドライトをトレードマークとしたスタイリングも特徴だった。最近ではすっかり影をひそめてしまった2ドアクーペだが、AE92の頃は同じトヨタなら上級の「ソアラ」や、他社であればホンダ「プレリュード」、日産「シルビア」といったパーソナルクーペがひとつのジャンルとして支持を集めていた時代。そんな時代の中で、新時代を見据えたFFのスポーティもカジュアルも楽しめる身近なパーソナルカーだったのが、このAE92、5代目スプリンター トレノ(カローラ レビン)だった。