フォルクスワーゲン・マイクロバスと2台体制だった
キャンピングカーの車内は特別なイベント日を除き公開していないそうだが、スタッフのロバートさんが「日本から来てひとりでルート66を東から西まで走るのか! じゃカギを開けるから好きなだけ見ていきなよ」と。彼とはクルマ好きという共通点があったおかげで話が弾み、愛車でポンティアックの街を案内してもらったりもした。その話は次回で詳しく書こうと思う。
ワルドマイヤー氏の愛車はもうひとつあり、そちらはミュージアムの館内に展示されている。1972年式のフォルクスワーゲン・マイクロバスで数日のショート・トリップならこっち、全線走破のような長旅ならスクールバスと使い分けていたのかもしれない。
時間に余裕があるならミュージアムの1階から行き来できる、往年の警察署と留置所を改装したエリアにも足を運んでみよう。私が訪れたときは鉄格子や剥き出しのトイレなど当時の設備を残したまま、ルート66の写真がたくさん飾られておりミスマッチさを含めて楽しめた。
狭くて荒れた大昔のルート66も味わえる
説明する順序が逆になったがポンティアック近郊のルート66は、すぐ隣にもっと古く幅が狭いルート66の路面が残っており、ところどころはクルマで走ったり自らの足で歩くこともできる。現在と過去のルート66を1枚の写真に収めてもいいし、この地を通った数え切れないほどの旅人に想いを馳せつつ、荒れたアスファルトの感触を楽しんでもいい。東部のルート66はアリゾナやカリフォルニアのような壮大さこそないが、今も生活道路として沿線の住人にとって必要不可欠な存在なのだ。
■「ルート66旅」連載記事一覧はこちら