ル・マン24時間レース取材のあとはワインディングを堪能
ドイツ在住でモータースポーツをメインに取材する池ノ内みどりさん。愛車のBMW「M240i xDriveカブリオレ」で東奔西走しています。今回は伝統の「ル・マン24時間レース」取材のため、フランスへ。そして帰り道ではモンブランを見るために、フランスとスイスのワインディングも堪能しました。ヨーロッパのワインディング事情をリポートします。
オープンカーでの走りはやはり気持ちいい!
ひとりステアリングを握り、北へ南へ、東へ西へと、春から秋の大半をヨーロッパの「どこか」に慌ただしく滞在しながら、まるでジプシーのような生活を送るワタシ。
もはやキャンピングカーを買った方が良いのでは? という声がよく聞こえてきます。キャンピングカーとまではいかなくともミニバンやステーションワゴン(ツーリング)タイプだと、クルマの中でちょっと横になるスペースも確保できるでしょう。
ときには1日に12時間以上走ることもあるので、途中で少し横になれたらきっと疲労も軽減されるのかもしれません。ですが、ワタシの愛車はカブリオレ。仮眠をしようにもシートはほんの少ししか倒すことができませんが、免許返納までオープンカーに乗り続けようと決めています。
コロナ禍でしばらく走りに行けていなかったのですが、ワタシは酷道や峠を走りに行くのがダイスキ! 法定速度を守りながら、絶景をのんびり楽しむのがワタシ流。地元の方や走り屋さんにはものすごい勢いでプッシュされるのですが、ちょっと広めの所に出た際にウインカーを出して抜いて行ってもらいます。
つづら折りになったクネクネ道、激しいアップダウンは強い集中力を要しますので、山積みの仕事を放棄して束の間の現実逃避です。
この日はル・マン24時間レースの取材を終え、思い立ってそのままシャモニー・モンブラン地方を目指しました。当日朝までどしゃぶりだったとは思えないほどの快晴に恵まれ、ここぞとばかりにカブリオレの屋根を開けてドライブです。日焼けは多少気になりますが、たまには陽の光を全身に浴びるのも気持ちよくてよいものです。
初めて観る美しい街並みや景色、心地よい風と煩いくらいの鳥のさえずり、地方や時間によってまったく違う空気のニオイ、エキゾーストノート……屋根を開けているときは、もちろんカーオーディオはオフ!
ヒトの視線が気になる、日焼けしたくないなど、オープンカーを敬遠する方からはこんなお声を聞きますが、ワタシは全く気にしません。誰もワタシのことなど見ていません。日焼けしようがしまいが、そんなことも誰も何とも思っていませんしね。
モンブランを一度見たかったのでフランス側から入ってみましたが、なかなかクルマでは難しい。かといって、リフトで山頂へ上がるのはめちゃくちゃ高価。ならば反対のスイス側から観ようじゃないか、と地図で検索することに。モンブランの山の中を突っ切るトンネルであれば随分と時短なのですが、これもまた高価で却下です。
ということで、下道でのんびりと峠を越えながらスイスへと向かいました。途中にはサイクリストやバイカーたちに多く遭遇しましたが、狭い峠道、とくに上から猛スピードでコーナーを攻めながら走ってくる人たちが怖いですね。