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52歳、トヨタ「スターレット」でチャレンジした「パイクスピーク」の結果は?「山の男」はロビン・シュート選手でした

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TEXT: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)  PHOTO: 八木敏史/Larry Chen Photography

スターレットの八木選手は無事に完走

第101回パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムが現地時間2023年6月25日(日)、無事に開催された。コース短縮もなく、ここ数年のうちでは最も安定した決勝日となった。

ロビン・シュート選手が「山の男」の称号を手にした

パイクスピークは、アメリカコロラド州にある標高4301mの山で、ここに上るための取り付け道路である観光登山道路パイクスピーク・ハイウェイを使用し、誰が一番速く駆け上がるかを競うレースだ。インディ500(インディアナポリス500マイルレース)に次ぐ、世界で2番目に長い歴史を持ち、世界大戦などで中断をしたこともあるが今回が101回目の大会となる。

スタート地点から頂上のゴールまでのコース全長は約20km。スタート地点の標高が2862mで、1439mの標高差を駆け上がることとなる。高度が上がるにつれ空気は薄くなり、エンジンの出力も低下していくため頂上のゴール付近では約30%の出力ダウンを余儀なくされるといわれている。

ダートコースのイメージも強いが、環境に配慮しパイクスピーク・ハイウェイは2012年には全面舗装された。現在ではスリックタイヤを装着してアタックする車両もいる。歴代最速タイムは2018年にフォルクスワーゲンが持ち込んだ電気自動車「ID.R」(ドライバーはロマン・デュマ選手)が7分57秒148を記録している。

2022年は決勝日はもちろん、各練習走行日の観戦チケットまでも売り切れだったが、今年も同じくチケットはソールドアウトで大盛況であった。今回の予選トップタイムを3分24秒711を出したアンリミテッドクラスのロビン・シュート選手(#49 2018年式Wolf TSC-FS)が、パイクスピークトロフィクラス出走後の7番目に出走。好天に恵まれたこともあり、8分40秒080というなかなかのタイムを記録し、2019年、2021年、2022年に続く見事4度目となる「山の男」の称号を手にすることとなった。

ロビン・シュート選手

吉原大二郎選手は残念ながらリタイア

今回は2名の日本人が参戦している。現在アメリカで、ドリフトドライバーをはじめクルマ関連の仕事をしている吉原大二郎選手(#52 2005年式ホンダS2000)は、26番目に出走したが、アタック中にマシントラブルが発生し、アッパーセクションでマシンを止めた。そして「レースを一時中断させてしまって関係者の皆様に申し訳ない」とコメントしている。

今回パイクスピーク初挑戦で、車両を日本から持ち込み、単身この場に乗り込んだ八木敏史選手(#831 1990年式トヨタ スターレット)は、60番目に出走した。当初は、午後になって天候が崩れるのではと危惧していたものの、天候も問題なく、完全にドライ路面でアタックを敢行。12分33秒959というタイム(クラス13位/総合54位)で初挑戦を終えた。

八木選手は次のようにコメントしている。

「練習走行の初日からトラブルがいくつかあり、なかなか全開で走れない状態でしたが、徹夜の対策で最終日には全開で走れるようになりました。気をつけるポイントを頭に入れ、丁寧に走りゴールすることを心がけ、ゴールをしてみると年甲斐もなく感動しました」

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