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ランボルギーニ「アヴェンタドール」のデザイナーが手掛けた「アエラ セダン」とは? イタリア・ミラノ発のEVは2026年までにデリバリー

ランボルギーニ「アヴェンタドール」のデザイナーが手掛けた「アエラ セダン」とは? イタリア・ミラノ発のEVは2026年までにデリバリー

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TEXT: 山崎元裕(YAMAZAKI Motohiro)  PHOTO: AEHRA AUTOMOBILI S.R.L.

カスタマーへのデリバリーは2026年までに開始する予定

イタリアのミラノに、AEHRA(アエラ)という電気自動車メーカーが存在することを知る者は、そう多くはないだろう。彼らが世界に向けて、自らその名を轟かせたのは2022年の11月。流線型を極めたともいえるスタイルを持つ、超高級SUVを発表した時だった。

アヴェンタドール生み出したデザイナーが手掛けている

アエラは最先端のEV技術がもたらす完全な自由を独自に解き放ち、自動車のデザインに画期的な新基準を打ち立てる。そう宣言するとともに、フロントとリア、各々が前後にオープンする4枚のバタフライドアを持つ、美しいボディデザインが与えられている。

またアエラのチーフ・デザイン・オフィサーの役を務めるのはフィリッポ・ペリーニ。スーパースポーツのファンであれば誰もが耳にしたことのある名前だろう。かつてランボルギーニにおいて、「アヴェンタドール」や「ウラカン」を生み出したデザイナーだ。

そのアエラが2023年6月16日、SUVに続く第2作として、「アエラ セダン」をミラノ・モンツァ・ショーで世界初公開した。このセダンはSUVと共通のプラットフォームを用いるもので、SUVと同じデザイン・コンセプトとボディの表面処理を共有しながらも、フロントとリアのユニークなグラフィック・シグネチャーによって、個性はまったく異なる。

フロントからリアにかけて流れるようなデザイン

何世紀にもわたるイタリアン・デザインと純粋な表現力からインスパイアされたフォルム、アエラのソフトでシンプルなデザイン言語は、新型セダンにも見事に表現されている。とりわけ印象的なのはフロントエンドからリアエンドまで、途切れることのないスムーズなラインの流れ。ペリーニ率いるアエラのデザイン・チームは、ボディの中に多くのエッジを設ける必要性を拒否し、その代わりに光と影のコントラストによってボディの抑揚を強調した。反射を利用することで新型セダンの個性をより増幅させているのだ。

ボンネットからフロントウインドウスクリーン、そしてルーフラインへとエレガントに流れるラインについて、ペリーニ氏は次のようにコメントしている。

「航空機の分野からインスピレーションを得たもので、駐車中でも空中を軽々と効率よく滑空しているような姿を醸し出すようにしています。アエラ・セダンのデザインは、同社の創業者であるハジム・ナダ氏の哲学とビジョン、そしてアエラの画期的な、世界の自動車産業と航空機産業が提供する最先端技術のみを使用することから生まれた、卓越した自由なデザインをさらに大胆に活用しました」

誰もが目を引くダブル・ファルコン・ドアを採用

実際に見るアエラ セダンのスタイルは、純粋な造形の美しさとともに、美的機能性に由来する美しさを兼ね備えたものと感じられる。それをアエラは、ウルトラ・プレミアム、あるいはゼロ・エミッション・モビリティの時代にふさわしいバランスとプロポーションであると表現するが、同時に搭載されるEVパワートレインによるパワーやダイナミズム、エネルギーというエッセンスも伝えている。ちなみにこのセダンにもSUVと同様のダブル・ファルコン・ドアが採用され、それがオープンしたときの姿からは、ビジュアルと楽な乗り降りといった機能性を両立していることが容易に理解できる。

注目のEVパワートレインは、SUVと同様にミバ・バッテリー・システムズ社と共同開発されている。そのパワースペック等は現在の段階では発表されていないが、満充電からの最大航続距離は800kmに達するとのこと。カスタマーへのデリバリーは2026年までに開始する予定だというアエラ セダン、そしてSUV。イタリアン・デザインを極めたともいえる、超ラグジュアリーなこのEVには、早くも世界から熱い視線が集まっているようだ。

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