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「青春のスターレット」はコスパにすぐれた今でも忘れられない1台。90年代走り屋が夢中になりました

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: AMW編集部

2LターボのシルビアK’sよりも速かった

EP82のGTは、先代と同じく2モードターボシステムが採用され、LOモードにすれば最高出力は125psだったが、足まわりの完成度は正直低かった。そういう面では、NA100psのSiの方がバランスのいい走りが楽しめた。さらに面白かったのは、ソレイユ。中期型からEFI仕様になって、エンジンは100ps。車重は740kgと超軽量なので、テンロククラスのスポーツカーをカモれるほどのパフォーマンスを持っていた。しかも新車価格が61万9000円だった。

さらにサスペンションとスタビライザー、スポーツタイヤを入れるだけで、NAの「シルビア」よりも速く走れた。またチューニングで化けるという意味では、ターボの「GT」も大したもので、フニャフニャな足を硬めて、LSDを組んだだけでも筑波サーキットで12秒台をマーク。1.6L最強の「グランドシビック」(EF)どころか、2Lターボの「シルビアK’s」よりも速かった。

4代目トヨタ スターレット

さらにエンジンは排気系とブーストアップだけで、180psまでパワーアップすることが可能で、EP82からブレーキが四輪ディスクになったのも、走り屋たちには歓迎できたポイントだった。安くて、軽くて、速くて、イジりがいがあった。そんなクルマに育てられ、モータースポーツの世界にどっぷりはまっていった人たちにとって、EP82は今でも忘れられない1台だ。

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  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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