1995年式シボレーC4型コルベット ZR-1の最終型は今も現役
2023年5月30日に富士スピードウェイで行われた「CHEVROLET FAN DAY 2023」では、数多くのシボレー車が会場を埋め尽くした。アメリカのスポーツカーだけあって、カスタマイズされた車両もまた多数。その中でも「現役」のオーラを漂わせていたのが、今回紹介するAKOさん所有のC4型「コルベット」だ。
V8にDOHCヘッドを持つ高性能モデルZR-1
1984年から1996年まで長い期間生産されていた4代目、C4コルベット。それだけにさまざまなバリエーションが存在していて、中でもAKOさんのC4は特別なモデルと言えるだろう。このコルベットは「ZR-1」と呼ばれるハイパフォーマンスモデルなのだ。
1989年に登場したZR-1は当時のコルベット最強モデルと言われており、各部が強化されている。そして最も特徴的な部分がエンジンだ。コルベットのエンジンといえば、長年V8 OHVが象徴的な存在であったことは多くの人が共感してくれることだろう。しかし、このZR-1には英国のロータスがチューンしたエンジンが採用されており、DOHC化され385psというハイパワーを実現している。しかもAKOさんのZR-1は最終型となる1995年式、さらなるパワーアップが施されており、410psを実現しているのだ。
さらにチューニングしてドラッグレースを楽しむ
このZR-1のチューニングポイントとしては、コイルオーバー化されたサスペンションに、アルミラジエター、エキゾーストマニホールド、ウィルウッドのキャリパー、20インチのホイール&タイヤ(ノーマルは17インチ)などが挙げられる。
そんな愛車でドラッグレースを楽しんでいるというAKOさん。ハイパフォーマンスなZR-1をさらにチューニングしており、今でも現役でその性能を余すところなく発揮している。
「先日モビリティリゾートもてぎで開催されたドラッグレースのイベントに参戦したんですよ。C8コルベットと1秒差だったんです」
と語ってくれたAKOさん。現行型のC8に肉薄する性能を発揮できるのは、AKOさんのチューニングと日々のメンテナンス、そしてドライビングテクニックがあるからと言えるだろう。
長年憧れたZR-1の戦闘力をさらに高めたい
長年ZR-1に憧れていたAKOさんは、これまでC4コルベットを4台も乗り継いだC4コルベットフリークだ。しかしながら希少性の高いハイパフォーマンスモデルであるZR-1を手にするチャンスはなかなかなかったという。
そんな中、AKOさんの手元に来たZR-1は、以前は近所のクルマ屋さんの社長が所有していたもの。しかも最終の1995年式ということもあり、話が来たときにAKOさんは即決したという。長年の熱い想いが叶った瞬間でもあったそうだ。
こうして長年憧れた希少なZR-1を手に入れたAKOさんだが、大切に飾っておくなんてことはしない。ドラッグレースでガンガン攻める。これがAKOさん流なのだ。そんなAKOさんに今後のチューニングを聞いてみると、こんなコメントが返ってきた。
「ラインロックやドラッグスリックタイヤを導入して、より戦闘力を高めたいですね」
何かあってもいいように新品エンジンまで用意しているというのだから、C4コルベット、それもZR-1に対するこだわりは相当なものだろう。イベント当日はC8コルベットの最強モデルである「Z06」が国内初お披露目となったが、まだまだ進化を続けるAKOさんとZR-1ならば、いつか最新のZ06に太刀打ちできる日が来てもおかしくないかもしれない、そんな気にさせされるのだった。