原因はワックスの成分や大気中の油分
「フロントガラスが汚いヤツに、運転が上手い人はいない」
若い頃、業界の先輩方にそう教わったことがある。視界確保は安全運転の第一歩なので、洗車はサボり気味だとしても、フロントガラスだけはいつでもキレイにしておきたいところ。とくにフロントガラスに油膜がつくと、雨の日に対向車のヘッドライトなどが乱反射し、最悪の視界になることも。そうした安全運転の大敵、油膜は放置せずにいち早く取り除くことが肝要だ。
手っ取り早いのは油膜取り用のウォッシャー液
油膜を除去する方法はいくつかある。一番簡単なのは、油膜取り用のウォッシャー液で洗い流すこと。この油膜の原因は、ボディのワックスが溶け出して流れてきたものや、道路や雨、大気中の油分=シリコンなので、メタノールやイオン系界面活性剤が成分のウォッシャー液(濃いめ)を噴霧すれば、軽い油膜なら除去できる。しかしそれでも取れない油膜は、洗車用のカーシャンプー+スポンジでゴシゴシ洗ってみるしかない。
もしくは「強力油膜落とし」など専用のケミカルスプレーを使って、ウエスで拭き取る。できればタオル地のものではなく、マイクロファイバークロスで拭けば、ムラなく、拭き筋も残らないので、こちらがオススメだ。
カー用品店や洗車サービスといったプロに任せる
ここまでやってもギラギラ感が取れないようだと重傷といえる。専用の研磨剤を使って磨き上げるか、カー用品店や洗車のプロに任せて油膜を落としてもらうしかない。研磨剤では、プロスタッフの「キイロビン」やソフト99の「ガラコぬりぬりコンパウンド」などが定番商品。1本1000円前後で、複数回使えるので、これらを使うのもひとつの手だ。
そして一番確実なのは、カー用品店のジェームスや洗車サービスのキーパープロショップなどが実施している「油膜取り」メニュー。これなら頑固な油膜もバッチリ落ちる。費用もそれほど高くはなく、フロントガラス一面=1500円ぐらいがひとつの相場だ。所要時間も15分程度なので、しつこい油膜は思い切ってプロに頼んでしまうのが手っ取り早い(作業は予約した方が無難)。
意外と忘れがちな内窓の汚れにも注意を
同時に、ガラスが乱反射して前が見えづらいときは、ガラスの外側の油膜だけでなく、内窓の汚れが原因ということが意外に多い。フロントガラスを磨くときはガラスの外側だけでなく、内側のクリーンナップも忘れずに。ガラスの内側のクリーニングに関しては固く絞ったウエスで水拭きし、さらにきれいなマイクロファイバークロスでから拭きするのが基本。ガラスの外側にはケミカル剤を使っても、ガラスの内側は水拭き→乾拭きできれいになるケースが多いので、試してみてほしい。