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トヨタ「スプリンター カリブ」はワゴンとセダンのいいとこ取りをした「アクティブビークル」でした!【カタログは語る】

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

油圧シリンダーを用い車高の切り換えを可能に

さて、やや駆け足で話を進めると、1988年2月には初のフルモデルチェンジがあり、カリブの第2世代が登場した。この世代からは車名とも整合性がとれたスプリンターがベースとなり、ターセル系をベースにしていた初代に対し1クラス上のクルマとなった。

ただしわずかにハイリーフではあったものの全高は1450mm(ルーフスポイラーなし)と初代よりも抑え気味で、リアクオーターウインドウのデザインも天地を詰めたオーソドックスなものに。駆動方式もフルタイム4WDとなり、AT車も設定された。また油圧シリンダーを用い車高の切り換え(+30mm)を可能としたワンタッチハイトコントロールなども投入された。

そして1995年8月になると第3世代が登場。この世代では登場翌年の1996年に歴代初のFF車が設定されたのが注目だった。その中には4A-GE型1.6Lツインカム搭載車が用意され、6速MT車も設定された。2代目がスプリンターをベースにしていたのに対して、3代目ではボディ外板(ドア、フロントフェンダーなど)は当時の「カローラセダン」のものを生かしつつ、リアクオーターウインドウのグラフィックなどで構成を表現。リアコンビランプには初代以来の縦長が採用された。インテリアではゴッホのひまわりの絵を思わす色使いのシート表皮などを採用していた。

さらに1998年には新グレードのロッソを設定。これは欧州カローラに設定のあった丸型ヘッドライトのフロントマスクが与えられたシリーズだ。ここだけの話だが本稿の打ち合わせで「あのウーパールーパーみたいな顔だったやつ」と言って編集部と話が通じたのだが、歴代カリブのなかでは異色の存在でもあった。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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