ボディはほぼ純正で足まわりに完成度の高いカスタムを秘める
2023年6月18日に千葉県の蘇我フェスティバルウォークで開催された「HotSprings 5th Rev in Chiba」は、WORKホイールを愛用しているユーザー発信のカスタムイベント。全国各地からカスタムカー約200台が集結した会場から、WORK SEEKERを履いたシンプルなトヨタ3代目「プリウス」ながら、ハイドロリクスで車高調整を可能とした女性オーナーの愛車を紹介する。
決め手は驚くほどシンプルなボディにあり!
WORKホイールをチョイスしていればOKというジャンルレスのイベントであるHotSprings。軽自動車からラグジュアリーカー、スポーツカーまで大小さまざまな車両が集まった会場内で出会ったのは、かわいらしい女性オーナーが乗るシンプルだけど驚くほど車高の低い30系プリウスだ。オーナーの田村さんに話を伺った。
「すでにこのクルマに7年乗ってます。ずっとイベントに出したいと思っていて、ようやく念願が叶いました。毎日通勤で使っているため、見た目はあまり派手にできないので、外装は基本的にエアロもつけずシンプルにこだわりました」
あえてエアサスではなくハイドロリクスをチョイス
田村さんの言葉どおりボディにはエアロパーツが備わらず、シンプルそのもの。そんなストックボディにもかかわらず、前後のメンバーがしっかりと着地している。その秘密はハイドロリクスの装着だ。
車高調整装置としてポピュラーなエアサスは、文字通り空気をクッションとして利用するが、ハイドロリクスは油圧シリンダーを使用し、主に作動油をクッションとした車高調整装置となる。ストロークが長く、エアサスのようにスペースを必要としないため、レイアウトの自由度も高いのが特徴だ。
田村さんはあえてこのハイドロリクスをチョイスしたことで、このベタベタの着地状態からノーマル車高、さらにはリフトアップ車高まで、スイッチひとつで調整が可能なのだ。
コンパクトな設計で外からはシステムは見えず
ハイドロリクスというと、ラゲッジスペースに巨大なポンプを並べ、いくつものバッテリーを搭載するイメージが強いが、田村さんがチョイスしたSKIPPERというシステムは、バッテリーが1個、ポンプも1個と非常にコンパクト。いわゆる1P1Bという構成となる。このプリウスでもスペアタイヤスペース内にシステムを設置しているため、ラゲッジスペースは普通に使用可能なのだ。
「普段使うクルマなので躊躇してたんです。でもラゲッジスペースも普通に使えるし、車高を上げていれば誰もハイドロ装着車だとは気がつかないと思います」
足元に選んだのはWORK SEEKER CX
装着するホイールは、メッシュタイプのWORK SEEKER CX。サイズは前後とも17×9J+25をチョイスしている。WORKホイールの中では比較的シンプルなデザインのホイールで、ボディも極力シンプル。
さらにハイドロリクスも隠して設置することで、外観から想像ができる箇所は運転席周辺に伸びる有線のコントローラーのみ。これもシート間やセンターコンソールに隠すことができるため、街中で見かけてもこれほど完成度の高いカスタムだとは誰も気がつかないはず。そんなシンプルな見た目こそが田村さんの目指すスタイルというわけだ。