人気アニメをモチーフにしたカラーリングで戦う
日本を代表するGTレースとして、海外でも人気の高い「SUPER GT(以下、スーパーGT)」。GT300クラスは国内外のメーカーがしのぎを削っている。世界的に人気のFIA GT3車両をはじめ、JAF-GT、マザーシャシーと3タイプのマシンが混走し、毎戦で激しい戦いが繰り広げられている。今シーズンを戦う27台のなかから、今回は5号車マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号で戦う「TEAM MACH」を紹介しよう。
チームを移籍した松井とeスポーツレーサーの冨林がタッグを組む
「マッハ車検」でおなじみのマッハを母体とするレーシングチームで、2002年より全日本GT選手権への本格参戦を開始。ドライバーは玉中哲二/桧井保孝で、モスラーMT900RでGT300クラスにデビューした。翌2003年からはビーマックRD320Rを投入しており、玉中/三船 剛が第3戦のSUGOで2位に入賞。2004年の第3戦・マレーシアでも玉中/三船が3位入賞を果たすなど、参戦開始からわずか数年で上位争いの常連となっていった。
しかし、2005年にスーパーGTがスタートするとマッハカラーの5号車は苦戦を強いられてしまう。それでも、ドライバーやマシンを変更するなど試行錯誤を重ね、その結果が現れるようになったのは2019年から。トヨタ86MCを駆る坂口夏月/平木湧也が第3戦の鈴鹿で2位入賞を果たし、15年ぶりの表彰台を獲得した。
坂口/平木は2020年の開幕戦・富士でも3位に入賞。さらに2022年には冨林勇佑/平木玲次がトヨタ86MCで2位入賞を果たしたことは記憶に新しい。
このように、TEAM MACHの5号車は瞬発力のある若手ドライバーを抜擢することで再び激戦のGT300クラスにて上位争いに加わるようになってきたが、2023年はさらなる飛躍が期待できそうだ。
まず、ドライバーラインナップについてだが、eスポーツ出身の冨林をそのままに、TEAM TSUCHIYAで5年間にわたってトヨタ86MCのステアリングを握ってきた松井孝允をパートナーに抜擢。勢いに乗る若手と経験豊富な中堅の化学反応は、チームがさらなる上昇を果たしていくうえで最適な相乗効果を生み出すことだろう。
気になるマシンは2023年シーズンも引き続きトヨタ86MCを投入。最新モデルで挑むライバル車両と比べると目新しいものはないが、最大の特徴であるライトウェイトはいまだGT300クラスでは有効な武器と言える。ここまでの3戦は厳しい戦いを強いられていたが、条件次第ではトップ争いに食い込める可能性が高いだけにダークホースとしてTEAM MACHの5号車に注目したい。