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「ニュル24時間レース」を走る日本人レーサーはご住職! BMW「M4 GT4」でチェッカーフラッグを受けました

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TEXT: 雪岡直樹(YUKIOKA Naoki)  PHOTO: 雪岡直樹

2023年はアドレナリンモータースポーツからBMW M4 GT4で参戦

小西さんは2018年にニュル24時間へ初参戦し、2019年も参加。2020年と2021年はコロナ禍もあり参戦できませんでしたが、2022年にはドイツのアドレナリンモータースポーツというチームでBMW「M2 CSレーシング」でニュル24時間に参戦しました。そのときの実績もかってもらい、2023年は同じアドレナリンモータースポーツからBMW「M4 GT4」に乗り参戦できたのです。

今年参戦したのはSP10クラスで、BMW M4 GT4、アストンマーティン ヴァンテージAMR GT4、トヨタGRスープラGT4、メルセデスAMG GT4といった世界の名車が集まる、GT4カテゴリーのレース専用車で戦いました。SP10クラスは総勢16台と台数も多く、GT3というトップクラスに次ぐ熱い戦いが行われるクラスです。

その中で型落ちのBMW M4 GT4ではありましたが、最終的にはSP10クラスで16台中9位でフィニッシュ。総合では44位でチェッカーを受けました。スタート時には131台いましたが完走は88台。今年はいかに完走を果たすのが難しかったか想像できます。そのなかで44位というのは立派な成績と思えます。

しかも小西さんはチェッカーを受ける大役を任されました。ニュルに通う中で初めてのフィニッシャーでした。リタイアが多くいる中で無事に走り続けることが大事だった今年のレース。「最後は小西行ってこい!」とチームのみんなが後押ししてくれたことで初の大役を務め、見事にチェッカーフラッグを受けたのです。

「みんなで楽しもうよ!」という雰囲気を日本のみんなに伝えたい

「ちょっと悩んだりしていると、みんなが声をかけてくれるんですよ。どうした? もっと楽しめと。日本から来たよく分からないドライバーにみんな声をかけてくれる。こういうところがニュルの良さです。みんなで楽しもうよ! という雰囲気を日本のみんなに伝えたいんです。みんなに支えてもらってやっていることです。せっかくお金をかけてやっていることなので楽しまないともったいない。せっかくつながった縁ですので、ちゃんと恩返しをしないといけないな。そう思わせてくれる雰囲気があります」

そうニュルの魅力を語ってくれました。

世界最大の草レースと言われながら、最近では自動車メーカーの熾烈な戦いも繰り広げられているニュル24時間レース。一方で小西さんのように楽しんで参加しているドライバーやチームも多くいます。むしろそっちの方が多いかもしれません。このニュル24時間の独特の雰囲気をもっと多くの人に知ってもらいたい。感じてもらいたい。そのために小西さんはきっと来年もニュルのコースを走っていることでしょう。

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