じつは選び放題の中古輸入SUVモデル
アウトドアブームもあり、国産SUVがここ数年で豊富にラインナップされている一方で、現在販売されている新車を購入すると没個性的な選択になりがちだ。そこで今回は、予算100万円で狙える中古輸入SUVとそれに準じるクルマを紹介しよう。
日本の街中はSUV祭り状態
本気のアウトドア派はもちろん、クルマをシティクルーザーとしてのみ使うユーザーにも絶大なる人気を誇るのがSUVだ。これは世界的傾向で、SUV本来の使い方をしない人でも、ブームに乗っかってSUVを手に入れている時代。日本の街中も、スズキ「スペーシア ギア」、トヨタ「ライズ」、トヨタ「ヤリスクロス」、トヨタ「カローラクロス」、トヨタ「ハリアー」、トヨタ「RAV4」、ホンダ「ヴェゼル」、マツダ「CX-5」、三菱「エクリプス クロス」、三菱「アウトランダー」などであふれかえり、まさにSUV祭り状態になっている。
つまり、これからお手頃予算で中古SUVを手に入れるとして、そうした国産SUVに手を出すと、ある意味、SUVの渦に巻き込まれ、没個性的な選択になりがちだ(古いホンダ「エレメント」などを狙えば別だが)。
そこで、予算100万円で狙える、街中でもアウトドアでも目立ち、個性を発揮しやすいSUVとして輸入SUVは選んでみてはどうだろうか。予算100万円で本当にあるのかと思いがちだが、中古車価格高騰がひと段落した今なら、けっこう選び放題なのである。
ポルシェ カイエン
100万円で狙えるハイエンド輸入SUVの1台として挙げられるのが、誰もが憧れるポルシェの「カイエン」だ。年式的には2007年前後となり、もう16年も前の中古車になるものの、ひと目でポルシェと分かる存在感、3.6Lエンジンによる怒涛の速さが大きな魅力。中古車の台数としては多くはないものの、意外に走行距離は10万km以下の個体も多く、ディーラー車、ディーラー整備車も少なくない。
VWパサート オールトラック
車格、サイズの割にはお手頃価格で、比較的整備にお金のかからない、100万円で手に入る中古輸入SUVが、フォルクスワーゲン「パサート オールトラック」だ。ベースはもちろん「パサート ヴァリアント」(ワゴン)で、年式的には2012~2014年式となる。ほとんどがディーラー車であり、全国にサービス拠点があるから、故障の発生はともかく、安心である。ただし、「ゴルフ オールトラック」と違い新車の販売台数が極端に少ないため、中古車の数も極端に少ない。
BMWミニ クロスオーバー
中古車の台数が多く、予算100万円でも比較的新しい年式の中古車が狙えるのが、BMW「ミニ」のクロスオーバーモデルだ。年式的には2012~2016年までが中古車として多く流通。走行距離3万kmといった個体もある。ゴリゴリのSUVではないものの、都会でも扱いやすいクロスオーバーモデルと言えるだろう。
フィアット500X
女性ユーザーにもお薦めなのが、まずはフィアット「500X」。おなじみチンクェチェント=フィアット「500」のクロスオーバーモデルであり、内外装のオシャレ度、土臭さのないSUVという点では群を抜く。中古車はかなり少ないものの、100万円の予算で2015~2016年式と、比較的新しい中古車が存在する。
BMW X1
SUVにもスポーティな走りのテイストを求めたい……というなら、ポルシェ カイエンとともにお薦めなのがBMW「X1」だ。予算100万円でもかなりの数が流通していて、年式的には2013~2014年式が中心で、走行距離が少ない(3〜4万km)個体も意外に多いのである。
ルノー キャプチャー
中古車でもさすがに10年以上古いと心配……というなら、ルノー「キャプチャー」だ。予算100万円でも2017年式が狙えるフレンチクロスオーバーである。SUVにしては走りが軽快、操縦性もなかなか。中古車の台数的にはかなり限られ、ディーラーでの整備費用にお金がかかっても問題ないなら挑戦してみるのもいい。
そのほかにも本格的な走破性自慢のジープ「コンパス」なども、予算100万円ながら余裕で狙える中古SUVとしてリストアップできる。
最後にひと言。旧めの中古車ゆえの故障、トラブルの発生は当然であり、とくに年式が古い、新車車両価格の高いポルシェ カイエンなどは当然、整備費用、部品価格は新車時の価格に準じているから、万一の際の大きな出費は覚悟しなくてはならない。予算100万円とはいえ、それと同じぐらいの整備、修理費用の準備は不可欠と考えたい。
ちなみに、上記の中古輸入SUVの中で、古さを感じさせずに今でも乗れるのは、パサート オールトラック、ルノー キャプチャー、ミニ クロスオーバーあたりとなる。