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BMW「M4 GTS」が1600万円!? 市販Mモデルのニュル最速車が超リーズナブルなプライスで落札されました

BMW「M4 GTS」が1600万円!? 市販Mモデルのニュル最速車が超リーズナブルなプライスで落札されました

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: Courtesy of RM Sotheby's

700台中の1台は、約1655万円で落札!

ミュンヘン郊外のBMW M部門ガルヒンク・ファクトリーからラインオフしたM4 GTSは約700台といわれている。今回RMサザビーズ欧州本社の開催した「Villa Erba」オークションに出品されたのも、そのうちの1台である。

この車両には、当時3300ユーロのオプションで選択できた「フローズン・ダークグレー」のマットペイントが施され、「M」純正の19インチ「LM437」ホイール、パーキングセンサー、そして「プロフェッショナル」ナビゲーション・システムが装備された。

2016年5月20日に「プロカー・ケルン・ヴェスト(Procar Köln-West)」社を介して新車登録され、そののち同年5月31日に初のサービスを受けている。

また、2019年5月17日、2021年6月25日、そしてオークション出品直前の2023年4月18日にも実施されたサービスの詳細が、オークション出品に際して添付される記録簿に記載されており、RMサザビーズ社の公式ウェブカタログが作成された際のオドメーターは、1万9330kmを指していた。

さらに今回の出品にはBMW純正のボディカバーやシャシーのセットアップ調整ツール、レーススペックの消火器、専用カラーのシートベルトなどのオプションも多数含まれていた。

ヴィラ・デステのコンクール本選や、ヴィラ・エルバのコンクール一般公開会場では、主催母体でもあるBMWの素晴らしいクラシックモデルたちが主役ないしはゲストとして登場することに影響を受け、隣接するオークション会場もBMWに対して「座が温まっている」。つまり、財布のひもが緩みやすいとも思われる。

しかし5月20日に行われた競売では、10万3500ユーロ、すなわち日本円に換算すれば約1655万円で落札されることになった。

M4 GTSは、日本国内では30台のみが正規導入された希少車ながら、それでも国内のユーズドカーマーケットでも時おり出回ることがあり、その際には同年代の標準型M4クーペの2倍くらい、新車のときと同じく2000万円近いプライスが設定されているようだ。

また、ヨーロッパでの市況も12万ユーロ~18万ユーロあたりで推移していることを考慮すれば、このオークションにおけるハンマープライスは、なかなかリーズナブルなものだったと思われるのだ。

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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