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100年前デビューの車で公道を走れる? 戦前車「オースティン セブン」なら長距離ドライブも楽しめます

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TEXT: 奥村純一(OKUMURA Junichi)  PHOTO: 奥村純一

数々のトラブルを乗り越えて長距離ドライブを楽しんでいる

念願のオースティン セブン アルスターモデルを入手後は、家の近所をドライブしたり、長距離を走破するクラシックカーラリーへの参加、あるいはサーキットコース走行など、多彩なシーンで走らせて楽しんでいるという。そうした積極性が災い(?)して、トラブルもひと通り経験してきた。

「片道300km走るヒストリックカーラリーの最中、ドライブシャフトのラバー製のカップリングが切れてしまい、岐阜の山中で困り果てたことがあります」

「一昨年、減速中に回転が跳ね上がってしまい、エンジンを壊してしまったのですが、常用は2000回転、上限は2500回転くらいにしないと、2軸支持のクランクシャフトですので、暴れちゃうんですよね。エンブレの時はドキドキしてます」

そうしたこともありながら、現在は腕前の確かなメカニックのサポートもあり、おそらく、日本で一番、オースティン セブンの年間走行距離を伸ばしているオーナーだろう。

仲間に呼びかけ6台のオースティン セブンが集結

今年、2023年はオースティン セブンの生誕100年というアニバーサリーイヤーである。そんなタイミングで、5月28日に開催されるヒストリックカーの祭典「Festival of Sideway Trophy」(サイドウェイトロフィー)では、世界最古の常設サーキットであるイギリス「ブルックランズ」の名前を冠した走行枠「ブルックランズ・ラン」が久々に行われるということを耳にした。

「セブン誕生100周年の年に、戦前車クラスができたなんて凄いじゃないですか、この機会は逃せないと、知ってるオーナーさんに声をかけまくりました」

その結果、6台のオースティン セブンが参加。集まった観客たちは、製造から1世紀近く経ったオースティン・セブンたちの走行にエールを送る。

「日本にも元気に走っているオースティン セブンがいることを世界中にいる同好の仲間に、SNSを通じて少しはアピールできたら嬉しいですね」

と仙石さんは笑顔を見せた。

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