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約2億円で「ディアブロ」が蘇る! 19台限定のレストモッド ランボルギーニを作った「「エッチェントリカ・カーズ」とは

約2億円で「ディアブロ」が蘇る! 19台限定のレストモッド ランボルギーニを作った「「エッチェントリカ・カーズ」とは

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: Eccentrica Cars

19台のみの製作

今世紀に入って、欧米のクラシックカー界にて隆盛を究めつつある「レストモッド」のムーブメントは、古いクルマをレストアする際に現代のテクノロジーを一部導入することにより、まったく新しいクルマを創作するというものである。英国製やアメリカ製の、比較的ポピュラーなモデルからベース車両が選ばれる事例が多かったものの、近年ではフェラーリ「308GTB」をベースに「288GTO」へのオマージュを表現したモデルなども登場しているようだ。そんな気運のもと、ついにV12ランボルギーニをベース車として選んだレストモッド車が、イタリアから誕生。そのプロトタイプ第1号が初公開された。

2020年代に蘇ったランボルギーニ ディアブロとは

ランボルギーニ生誕の地、ボローニャからほど近いサン・マリノを拠点とする「エッチェントリカ・カーズ(Eccentrica Cars)」は、狂瀾の1990年代を代表する伝説的スーパーカー、ランボルギーニ「ディアブロ」を2020年代に蘇らせようとしている。

イタリアでも最大手の家具メーカー総帥にして、「ランボルギーニ・トロフェオ選手権」の常連レーサーでもあるエマヌエッレ・コロンビーニ氏が新たに創業したとされるこのスタートアップ企業は、内外装をよりモダンにデザインし直し、よりパワフルなV12を搭載したディアブロの限定レストモッドモデルを発表したのだ。

エッチェントリカ社は、彼らにとっては初となる壮大なプロジェクトを完成させるために、いくつかの有名なサプライヤーの協力を仰いでいる。

ボディワークを担当したのは、ミラノを拠点とする「ボッローメオ・デ・シルヴァ」社。もともとは高級ヨットのデザインから始めた同社は、ランチア「デルタHFインテグラーレ」を2ドア化したレストモッド車「アモス・フトゥリスタ」のボディデザインへの関与で世界的にその名を轟かせたほか、フランスの「ナルドン・オートモーティブ」社によって発表された「ポルシェ928レストモッド」でもボディワークを担当。このジャンルにおける、草分け的なデザインスタジオとして認知されている。

ボッローメオ・デ・シルヴァのエンジニアたちは、ディアブロ全モデルの中でももっともアイコニックなレーシングバージョン「ディアブロGTR」からインスピレーションを得て、ボディラインをリニューアルしたという。エクステリアパネルで手を加えなかったのはフロントのウインドウスクリーンだけ。それ以外はバンパー、ボンネット、サイドスカートなど、すべてがアップデートされている。

ランボルギーニ ディアブロがレストモッドで復活

またマッシブなボディキット、ラジエターに空気を送る六角形のインテーク。エンジンカバーのデザインも変更されているが、なかでも注目されるべきは、薄型のヘッドライトを新設計の下降式カバーで隠すという、リトラクタブルの新解釈ともいえるような新様式であろう。

インテリアも同様の哲学によってデザインされ、オリジナル車の精神とレイアウトに忠実でありながら、モダンなスタイリングのキューと素材を取り入れている。エッチェントリカ社では、この内外装について「高級時計製造では典型的な、1990年代初頭のミニマリズムと最新鋭のメカニズムとの出会いの場」と表現している。

また、プロジェクトの目標のひとつは、オリジナルのディアブロに見られるプラスチック部品の多くを交換することだったと付け加えている。

シザースドアを跳ね上げてキャビンに足を踏み入れると、アルカンターラ張りのモダンなシートと内張、通常のディアブロ用を再解釈したというステアリングホイール、そしてデジタルメーターで構成されたクラスターが待ち構えている。くわえて、マランツ社製の最高級オーディオシステムも選択可能とのことである。

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